子育て世代に圧倒的人気の新NISA。知らなきゃマズイ!「4つの変更点」
<新NISAの変更点3>生涯投資枠1800万円に設定
生涯投資枠とは、その名の通り新NISA口座にて、生涯で投資できる上限のことです。 新NISAの非課税枠が大幅に拡大したため、投資に資金を回せる高所得者層への過度な優遇とならないように、生涯投資枠は1800万円と設定されました。 非課税枠は毎年リセットされますが、生涯投資枠は投資商品を買った金額の累計で、年々積み上がっていきます。生涯投資枠はいくら投資したかの買付残高(簿価)で計算されるので、たとえば、新NISAで2024年に100万円、2025年に200万円を投資したら、生涯投資枠は残り1500万円になります。 なお、生涯投資枠1800万円のうち、成長投資枠に充てられるのは1200万円が上限になります。つまり、成長投資枠で1200万円投資するなら、つみたて投資枠での投資は600万円までになります。ただし、よく誤解されますが、必ずしも成長投資枠を利用する必要はなく、つみたて投資枠だけで生涯投資枠1800万円を使い切ることも可能です。 また、新NISA口座で保有している商品を売却すると、その売却した商品を買い付けた時の金額(買付残高)の分だけ、売却した翌年に生涯投資枠が復活します。 注意点としては、復活するのは買付時の金額なので、仮に元本100万円と利益50万円の計150万円を売却しても、復活する枠は元本の100万円分だけです。いずれにしろ、売却した翌年になれば、復活した枠を再利用して、新NISAで改めて投資できることは覚えておくといいでしょう。 ただし、新NISAの非課税枠はあくまで年360万円なので、まとまった資産を売却して、仮に生涯投資枠500万円が翌年に復活しても、その年に新NISAで500万円を一気に投資することはできないのでご注意ください。
<新NISAの変更点4>つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
新NISAでは、従来のつみたてNISAと一般NISAのように選択制ではなく、つみたて投資枠(年間120万円)と成長投資枠(年間240万円)の併用が可能になりました。これにより、1年間に最大360万円まで投資ができるようになります。 しかし、初心者の方なら、つみたて投資枠だけでもじゅうぶんです。なぜなら、つみたて投資枠だけでも年120万円、月に直すと10万円まで積立可能だからです。 成長投資枠は年120万円以上の投資をしたい方、もしくは積立投資ではなく、相場を見てのスポット投資がしたい方などが利用することになるでしょう。また成長投資枠でしか選べない投資商品もあるので、それについては第2章(※)で詳しく解説します。 (※)第2章については書籍『イラストと図解で丸わかり!世界一やさしい新NISAの始め方』をご参照ください。 ちなみに、資金に余裕がある方は、先ほどの生涯投資枠1800万円を最速で埋めることを考えるでしょう。新NISAの非課税枠は年360万円なので、5年間の満額投資で上限に達します。その後は売却しない限り、新NISA口座で新たに投資はできないため、そのまま放置して運用することになります。資金に余裕があればこのような投資戦略もアリですが、無理な満額投資はしないように気を付けましょう! ※本記事は書籍『イラストと図解で丸わかり!世界一やさしい新NISAの始め方』より抜粋しております。記載内容は、書籍が発売された2024年3月現在のものです。
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