阪神・森下翔太、打っても守っても輝く Gグラブ賞取る!
侍ジャパンで4番を務めるなど打撃面で成長を示した阪神・森下翔太外野手(24)が29日、鳴尾浜で取材に応じ、3年目を迎える来季に向け、右翼を守る守備でも三井ゴールデン・グラブ(GG)賞の獲得へ意欲を示した。4年連続で受賞した近本光司外野手(30)との連係を深め、広い甲子園の外野をガッチリ守る。 兵庫県内で行われた泊りがけの選手会納会からこの日午前、バスで鳴尾浜の寮に帰ってきた森下が来季のターゲットをはっきり見据えた。今度こそ獲得したいタイトルとして、ゴールデン・グラブ賞にロックオンだ。 「取れればいいなと思っています。プレーを見て選んでいただければ。(走攻守の能力は)全部が上がればいいと思っている。下がるところが何もないようにしたい」 2年目の今季は打率・275、16本塁打、73打点をマーク。本塁打と打点はチームトップで、得点圏打率・351と勝負強さも発揮。打線の核となる立場にのし上がった。11月は侍ジャパンの一員として国際大会「プレミア12」に出場し、決勝までの全9試合で4番を務めて打率・357、1本塁打、チームトップの9打点。スラッガーとして存在感を示したが、打つだけの選手と言わせない。右翼を守る守備も鍛え、来季は走攻守そろったオールラウンドプレーヤーを目指す。 今年のGG賞セ・リーグ外野手部門では6位の13票を得たが、受賞した近本や広島・秋山、中日・岡林ら俊足と強肩を備えた好選手がひしめく激戦区に勝負を挑む決意を固めた。 セールスポイントは強肩だ。9月10日のDeNA戦(甲子園)では七回無死二、三塁のピンチで右飛からのバックホームで三塁走者・オースティンを本塁タッチアウトにするビッグプレーも披露した。走者を刺せるスローイングは近本に勝るとも劣らない武器になる。 今春のキャンプでも筒井外野守備走塁コーチとマンツーマンで守備に重点を置き特訓を重ねてきたが、「投げ方が効率よくなればそれだけボールに伝わる。ずっとやっているので、変わらずやる」とさらなる向上を誓った。 もう一点、重要視するのが中堅・近本との連係の向上だ。「外野手の中で連係が取れれば、防げる得点もある」。4年連続GG賞獲得の先輩とのコンビワークを熟成させ、来季甲子園の広い右中間エリアを完璧にカバーし、攻守で初タイトル獲得を狙う。(上阪正人)