動悸、めまい、不安感etc.「コーヒー過剰摂取」のデメリットと適量をプロが解説!
ーー反対に、コーヒーのデメリットとして、カフェインの摂りすぎによる不眠症はよく耳にしますが、ほかの体の不調にはどのようなものがありますか? 不眠のほかにも、動悸、だるさ、頭痛、めまい、胃痛、吐き気、不安感など、実に様々な症状があります。 これらのデメリットの主な理由であるカフェインとは、「アルカロイド」という植物由来成分の一種で、カフェインのほかにコカインやモルヒネなどが例に挙げられます。 とても中毒性があり、大さじ一杯の粉末で死に至る危険なものですので、カフェインのデメリットを決して軽んじてはいけません。 ーーそのようなコーヒーのメリット・デメリットが体に反応しない方もいらっしゃるのでしょうか? 一定数いらっしゃると思いますが、個人差があります。筑波大学の研究によると、およそ日本人の4分の1が、カフェインのメリットを享受しにくい遺伝子を持っているという結果があります。コーヒーが苦手という方の多くが、もしかしたらこのタイプなのかもしれません。
大好きなコーヒーを断った理由
ーーご自身も以前は毎日5~6杯のコーヒーを飲まれていたとおっしゃっていましたが、理由をお聞かせいただけますか? 実はデザイナーの仕事をしていて、若い時から徹夜のお供がコーヒーでした。 一息つくときにコーヒーを飲む、という習慣がついてしまい、横にマグカップがないと落ち着かないようになってしまいました。もしかしたら5~6杯以上、飲んでいたかもしれません(笑)。 ーー突然好きなコーヒーをやめられたのはどうしてでしょうか? 昨年、突然動悸が止まらなくなってしまったのです。漢方薬をはじめ、いろいろ試しましたが何をやっても止まりませんでした。しかし、コーヒーをやめてみると、毎日止まらなかった動悸が、ぴたりと止まったのです。 ーーメリットもあるコーヒー、ずばり、きっぱりやめた方が良いのか、自分に適当な量を探して上手く付き合っていく方が良いのか、どうお考えになりますか? 本当にメリットもたくさんあるので、カフェインが特別ダメな人でなければ、やめる必要はないと思います。しかし、コーヒーを飲んで少しでも具合が悪くなる人には、無理して飲むことが体に良いとは思えません。 そんな方に試していただきたいのがデカフェコーヒーです。カフェインはほんの微量しか入っておらず、カフェイン以外の有効な成分はそのまま摂ることができます。またアロマによる効果なども期待できます。 ーー自分に適切な量を知るためのヒントはありますか? 自分の体に聞くことが一番なのですが、なかなかわかりにくいので、少しコーヒーをやめてみるのはどうでしょうか。何か体に変化を感じられるかもしれません。 また止めてみて、ひどい頭痛などの離脱症状が出てしまうようであれば、カフェイン中毒になっている可能性がありますので、カフェイン入りコーヒーの量を減らすか、ひどい場合は徐々に止めるべきです。 カフェインには急に止めると離脱症状が出ることがあるので、止める場合は様子を見ながら徐々に減らす方法がいいとされています。