北の鉄路を考える⑦ JR北海道に怒られた!の巻 帰ってきた令和阿房列車で行こう 第三列車
Sさんには、報道目的でホーム上で撮影した写真を掲載してはいけない法的根拠を示すようお願いしたが、締め切りまでに明確なお答えがなかった。
JR北海道は3月、国土交通省から抜本的な経営改善を求める「監督命令」を出されている。これは経営者として恥ずべきことである。
同社は「外部の厳しい意見・アドバイスを経営に反映させる仕組みを構築する」としているが、まったく逆の対応だ。
交通コンサルタントの阿部等氏は、「JR北海道は赤字を経営安定基金(注)の運用益で賄う前提で発足し、低金利による運用益激減に国が適正に対処せず、今の窮状に至った。国を動かすには、経営方針を『減速・減便・少駅化・頻繁な運休』から『増速・増便・多駅化・極力運行』へ改め、道民の信頼を回復することが第一歩だ」と語る。果たして現経営陣で大改革ができるだろうか。
あばよ!JR北海道。第四列車は明日のこころだぁ!(乾正人)
【経営安定基金】国鉄民営化の際、厳しい経営が見込まれていたJR北海道、四国、九州の3社の経営を基金の運用益で支えるため創設された。JR北海道には当初、6822億円が交付された。JR九州は株式上場を果たし、対象外となった。