朝ごはんに「パンとコーヒー」を食べている人が知らないリスク 専門家が指摘する健康への効果
「朝ごはんにパン&コーヒー」は、胃腸を弱らせる悪習慣
胃腸の不調の解消に、とりわけ大切なのが「朝ごはん」。ですが、鍼灸院の患者さんに朝食について尋ねると、「パンとコーヒーのみ」という回答をよく聞きます。 しかしこれは私たちから見ると、午前中の体力を賄い、一日活動するための頭と体の起動には、パワー不足。胃腸を助けてくれるものが何ひとつないのです。胃腸が弱い人は体力がなく朝も苦手。朝はできるだけ簡単に済ませたい気持ちは分かりますが、逆に食パンとコーヒーで済ませているから、いつまでたっても朝にボーッとしてしまうのです。 食パンや菓子パンはふくらんでいるだけで実際に体の栄養になるものはとても少なく、菓子パンはほとんど油脂と砂糖。食パンにぬるのもバターやジャムで、甘いか脂っこいかで胃腸の負担になるものばかり。またコーヒーは胃粘膜を荒らすことがあり、栄養に関しては皆無。カフェインで上げているのは「カラ元気」なのです。 これではいつまでたっても、胃腸回復のきっかけにはなりません。東洋医学では特定の臓器が修復され、活動的になる時間帯が決まっています。朝食を食べる朝の7~9時は、胃の時間帯。ここで胃を養うものを口にすると、効果は倍増です。
朝のコーヒーの代わりに「かちゅー湯」を飲もう!
そこで朝のコーヒー代わりにおすすめしたいのが、沖縄の郷土料理「かちゅー湯」。かつお節とみそにお湯を注いだもので、胃腸にいい発酵食品のみそと、体を動かすエネルギーや動力源となるかつお節を手軽に食べられる一品です。
基本のかちゅー湯はとてもシンプルなので、家にある食事を加えてアレンジするのもおすすめ。アレンジレシピを3点ご紹介します。
上記の例のほかにも、すりごま、とろろ昆布、じゃこ、乾燥湯葉、わかめなどお好みの具材を加えて、ぜひご自分なりのかちゅー湯を作ってみてください。 本文は『1週間で胃腸が必ずよみがえる気血スープ』(文化出版局)より一部抜粋・編集しています。 画像提供:Adobe Stock
著者メッセージ
お腹がきちんと空く、毎日食事がおいしいという方は思いのほか少ないものです。胃腸の調子がイマイチ、というと、食が細い、食欲がない、胃もたれがする、といった症状を思い浮かべると思います。しかし、食後眠い、お腹がすきにくい、お腹が張る、食べても元気が出ない、食べていないのに太るというのも、実は胃腸の弱りが原因のことも。 東洋医学では胃腸は体の元気を作るところ。胃腸が元気がないというのは、生命力を弱らせてしまうことにつながるのです。断食や胃薬に頼らなくても、食べながらしっかり調子を取り戻す方法があります。その中でも手軽に取り入れられる「スープ」は胃腸を元気にする最適なもの。まずは1週間、胃腸を元気にする生活を取り入れてみてください!きっと食べることで元気が出ることが実感できるはずです。