「99.5%の真空技術」でフードロスをなくす。インターホールディングス代表 成井五久実インタビュー
道なき道を拓き、未だ見ぬ新しい価値を世に送り出す人「起業家」。未来に向かって挑むその原動力は? 仕事における哲学は…? 時代をリードする起業家へのインタビュー『仕事論。』シリーズ。 「99.5%の真空技術」でフードロスをなくす。インターホールディングス代表 成井五久実インタビュー 今回は、独自の真空特許技術で「持続可能な地球環境」の実現を目指す、株式会社インターホールディングス代表の成井五久実 (なるい いくみ)さんが登場。2度目となる起業の経緯について、そして真空技術でいかに社会問題の解決を目指していくのかについて伺いました。
2回目となる起業──ルーツは「母の姿」
──起業までの経緯をお聞かせください。 私はシリアルアントレプレナー(連続起業家)で、今回は2回目の起業です。1回目は28歳の時で、メディア事業でした。 当時(2016年)は、キュレーションメディアが活気づいていたタイミング。私はそれまでのキャリアで、DeNAでセールスを、トレンダーズでPRを学んできたので、コンテンツマーケティングには自信がありました。そんな自分の強みと時代のニーズが合致する形で起業したんです。 1年後、成長した事業をM&Aで売却。私も売却先のベクトルの子会社で社長を5年間務めました。5名の会社から50名の会社の社長になり、そこで初めて経営とは何たるかを学んだ気がします。 最終的に5年で年間売上10億、純利益1億円の会社に育てることができたのは、自分の中で非常に大きな転機になりました。 振り返ってみると、20代から30歳までは、いわば起業家としての第一章。30歳から35歳までは子会社社長をしながら、起業家としての視野を広げた期間だったと思います。 ──やはり、つねに起業家でいたいのですね? そうですね。母も父も起業家なので、起業家になりたいという思いはずっとありました。 一番強く思ったのは、高校2年生のとき。父の事業が厳しい状況でしたが、経済的に自立していた母のおかげもあって、私は私立の大学に通うことができたんです。 その時から、自分で人生の舵を切ってコントロールしている母親のような人生に憧れたのだと思います。