「成果ゼロ」日中首脳会談で透けて見えた習近平主席のホンネ
習近平の「表情」で首脳会談の方向性が分かる
習近平主席は今回ペルーで、久々に精力的な外交をこなした。2国間の首脳会談の相手は、以下の通りだ。 【画像】中国に帰る「在日中国人」が増えている…日本に長く住む中国人が抱える悩み 1. ペルーのアルベルト大統領 2. タイのペートンターン・シナワット首相 3. シンガポールの黄循財(ローレンス・ウォン)首相 4. 韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領 5. チリのボリッチ大統領 6. ニュージーランドのクリストファー・ラクソン首相 7. 日本の石破茂首相 8. アメリカのジョー・バイデン大統領 その中で、石破首相と習主席の初めての日中首脳会談は、現地時間の11月15日午後5時5分から40分頃まで約35分間、同時通訳で行われた。習主席にとっては、上述のように計8つの会談をこなした中で、7つ目の首脳会談だった。石破首相までは15日に一気に行い、バイデン大統領とだけは、16日にAPEC首脳会議が終わってから行った。 石破首相にとっては、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相、最初で最後のアメリカのジョー・バイデン大統領、日米韓首脳会談に次ぐ4つ目の首脳会談だった。ちなみにAPEC首脳会議の後は、ベトナムの梁強(ルオン・クオン)国家主席、インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と、それぞれ首脳会談を行った。 習近平主席が行う他国の首脳との首脳会談は、冒頭に両国の国旗をバックにした握手の写真撮影を行う際に、「おおよその方向性」が分かる。習主席がそこで満面の笑みを浮かべていれば、良好な両国関係を目指す前向きな首脳会談。簡単な作り笑いを浮かべていれば、力の入っていない、半ば形式的な首脳会談である。 大方はこのどちらかなのだが、ごくたまに「仏頂面会談」というのもある。ぞんざいに相手に右手を差し出すだけで、笑顔はなく、相手と目線を合わせることもない。2014年11月10日、北京APECで安倍晋三首相と初めて行った会談が、それにあたった。