京都最古の禅宗寺院の塔頭〈両足院〉で見るエリザベス・ペイトン。日本では7年ぶりの個展です。
京都最古の禅宗寺院の塔頭、〈両足院〉でエリザベス・ペイトンの個展が開かれます。日本でまとまった数の作品が見られるのは7年ぶり。秋の京都で現代美術を味わってみませんか? 【フォトギャラリーを見る】 〈両足院〉は京都最古の禅宗寺院の塔頭寺院。通常非公開だが、坐禅体験などで公開されることもある。近年では現代美術の展示が行われることも多い。その〈両足院〉でアメリカの画家、エリザベス・ペイトンの個展が開かれる。2017年の『エリザベス・ペイトン:Still life 静/生』(原美術館)以来、日本では7年ぶりになる個展だ。
ペイトンはロックスターや偉大なアーティスト、歴史上の人物、親しい友人などのポートレイトで知られる。モデルとなる人物はそれぞれに彼女にインスピレーションを与えてくれる存在だ。近年では独特の空気感が漂う静物画も手がけている。
今回の展示には彼女自身が厳選した絵画のほか、インクによる作品、ドローイング、版画などが並ぶ。素材や技法の違いによる多種多様なテクスチャーを味わえる。 会場の〈両足院〉からは四季折々に表情を変える枯山水庭園の方丈前庭が臨める。展覧会タイトルの「白露」は二十四節気の一つで秋分の日の前、ちょうどこの個展が開かれる時期にあたる。移りゆく秋の空を眺めながら、ペイトンの繊細な筆跡を堪能したい。
『エリザベス・ペイトン:daystar 白露』
〈両足院〉京都府京都市東山区小松町591。2024年9月8日~24日。13時~17時(最終入場は16時30分まで)。拝観料 1000円。
text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano