米KKR、富士ソフトへの第1回TOB成立、3分の1超確保-関係者
(ブルームバーグ): 米投資ファンドのKKRが5日まで実施した1回目の富士ソフトへの株式公開買い付け(TOB)が成立したことが分かった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者らによると、KKRは応募契約を結んでいた大株主の3Dインベストメント・パートナーズとファラロンからの応募分計32.68%と少数株主からの応募を加えて、富士ソフト株の3分の1超を確保した。企業の株主総会では、定款変更や会社の解散、合併の承認など重要提案について、出席者の3分の2以上の議決権が必要となるため、3分の1は企業の経営権をめぐる一つの目安となる。
富士ソフトを巡っては、KKRがTOBを進める中、米ベインキャピタルが法的拘束力のある対抗提案を先月11日に発表。1株あたり9450円と、KKRの8800円を上回る提案をした。KKRは株主に選択肢を提供するとして、TOBを2回実施すると表明しており、1回目のTOBでどれだけ応募を集められるかが焦点の一つとなっていた。
KKRの広報担当者はコメントを控えた。富士ソフトの代表電話に連絡を試みたが、営業時間外でつながらなかった。
(c)2024 Bloomberg L.P.
Hideki Suzuki, Takako Taniguchi