【C大阪】J1で10年連続ゴールなるか 奥埜博亮は残り3戦へ自然体「そこまで欲を出しても」
セレッソ大阪MF奥埜博亮(35)は、昨季までJ1で9年連続得点を記録してきたが、今季はここまで33試合ノーゴール。チームの勝利を最優先にした上で、残り3試合で10年連続得点の記録継続に挑む。 次節9日のアビスパ福岡戦(ヨドコウ)でも先発が濃厚な奥埜は5日、大阪市内での練習後、取材に応じて自然体を強調した。 「たまに(仲間との)会話で(奥埜が無得点という話題が)出るくらいで、僕がそこまで欲を出してもうまくいかない。あくまでチャンスがあって、うまく取れればと思う」 15年からベガルタ仙台で4年、19年からC大阪で5年、計9年続けてきたJ1での連続得点記録。改めて数字や記録へのこだわりを問われても、軽く受け流した。 「点が取れてないことに関して、最初(開幕当初)は前目(インサイドハーフなど攻撃的な位置)でプレーしていたので、何も思わないことはないが、振り返ってもしょうがない。これからも、まずはチームが勝つことが大事です」 J1通算312試合40得点を誇るベテランは、FWから3列目まで高次元にこなす万能型。ただ、今季は2列目から夏以降はダブルボランチにほぼ固定され、守備を安定させる役目を担ったことで、ゴール前への進入機会が減ってきたのは事実だ。 今週末は8位C大阪と9位福岡との対戦。両者の勝ち点は2差のため、C大阪が負ければ順位が逆転する重要な一戦。相手は堅守を誇るだけに、背番号25はそれを打ち破る動きが必要だという。 「自分が後ろ(3列目)から飛び出していくことで、得点チャンスになり、その動きに相手がつられれば、他の選手(へのマーク)があく。自分が点を取ってもいいし、そういったプレーを続けていければ、自分にもチャンスが転がってくると思う。チームを助ける動きを続けていきたい」 自らを起用し続けてくれた小菊昭雄監督(49)の今季限りでの退団と、チームを引っ張ってくれた主将DF山下達也(36)の現役引退が決まっている。 指揮官へは「(優勝という)目標を達成できずに申し訳なく思う」とし、主将には「メンバーを外れても、腐る選手がいなかったのは(常に手を抜かなかった)山下君のおかげ。大きな存在だった」と感謝し、残り3試合に全力を尽くす。その先に10年連続のゴールが生まれれば、完璧なシナリオになる。【横田和幸】