「L3リフト」の産みの親でまつ毛の守護神JUMIが考える まつ毛業界の今とこれから
WWD:まつ毛パーマはまつ毛エクステに比べてメンテナンスが簡単?
JUMI:まつ毛パーマはどちらかというと、施術後日数経過とともにカールがゆるくなり元の状態にも戻っていくイメージなので、まつ毛エクステほど気にならないのかもしれません。また素材勝負なので非常にナチュラルな印象になるのも特徴です。ただし私は独立後、まつ毛パーマの施術は行っていませんでした。というのも、薬剤ダメージでとにかくまつ毛が傷んでしまうから。当時はまつ毛美容液でセルフケアをするという概念もなかったので、施術を繰り返すほどに、まつ毛がボロボロになる負のループ。まつ毛をきれいにするための施術がしたいのに、私は何をやっているんだろうと心が痛くなり、独立後はまつ毛パーマの提供をやめました。しかし、コロナ禍のあまりのまつ毛パーマの盛り上がりに、当サロンでもスタートしようかと。
WWD:ビジネスチャンスではあったんですね。
JUMI:はい。それでも「自まつげの健康を最優先に」というポリシーは変えたくありませんでした。納得して満足のいく仕上がりを提供したかったので、パーマ薬剤によるダメージを抑制できるトリートメント剤を探すなど、かなり試行錯誤しました。結果的に「ラッシュリンク」という処理剤を開発。まつ毛パーマ=痛むものというイメージを覆すような、高持続かつ毛質改善ができるまつ毛パーマメソッド「L3リフトⓇ」を作りました。
まつ毛パーマにも適切な処理の概念を
自まつ毛がきれいなまま継続施術がかなう
WWD:「ラッシュリンク」とはどのような薬剤?
JUMI:まつ毛の構造やケミカルの理論に基づいて開発した、3ステップの高濃度トリートメント処理剤です。髪の毛の施術に置き換えると、ヘアカラー剤やパーマ剤だけを使うのではなく、ダメージレベルに合わせて前処理や中間処理、後処理を行い、施術で失われた栄養分を毛髪に補うことで、施術の髪の毛のpHやキューティクルを健康毛に近い状態に戻して施術をするイメージです。ヘアサロンで施術してもらっているときに髪の毛に対してはさまざまな処理・トリートメント工程があるのに、まつ毛の施術に施されていないのはなぜかと思ったことがきっかけでした。ヘアケアの知識が豊富な美容師の方のもとでケミカルの勉強をさせていただきながら、同じ毛とはいえまつ毛と髪の毛は構造が多少違うことと、目元は粘膜に近く非常にデリケートな部分のためまつ毛専用のアイテムを作ることに。施術時のダメージをおさえることはもちろん、パーマの施術を受けながら毛質改善も期待できるため、処理剤を用いない従来のまつ毛パーマだとカールの持続平均3~4週間のところ、「ラッシュリンク」を使うと平均6~8週間までアップします。