子どもの気温は大人の+7度!「こども気温」を知って熱中症対策しよう!
毎日暑くてとけそう…。かんかん照りの猛暑日、ほんの少しの時間買い物に出ただけで全身から汗が吹き出しバテバテに。大人でもこうなのだから、夏休み中も部活や遊びで毎日のように外を走り回っている子どもたちは大丈夫なんだろうか…と心配になってしまいますよね。 そんな中、熱中症について学べるイベントが開催されるという耳より情報をキャッチ! さっそく足を運んでみました。 【画像を見る】大人の胸の高さの気温は31.1度。子どもの胸の高さでは何度になっている? ■サントリー×八王子市の親子向け熱中症対策啓発イベントへ やってきたのは東京・八王子。自然豊かな東京西部は都心に比べたら少しは涼しいのかな…と思いきや、八王子は国内でも気温が上昇しやすいエリアのひとつなんですって! 八王子市は、官民一体のプロジェクト「熱中症予防声かけプロジェクト」に2019年から参加するなど、市をあげて熱中症予防に積極的に取り組んでいるのだそうですよ。 今回参加したのは、「GREEN DA・KA・RA」でおなじみのサントリーと八王子市が協力開催した、親子向けの熱中症対策啓発イベント。会場には、八王子市長の初宿和夫さん、ウェザーマップ気象予報士の多胡安那さんらが訪れ、熱中症対策の取り組みや予防法についてお話してくれました。 ■+7度も違う!「こども気温」は熱中症のリスク大 この日の気温は正午過ぎで「31.5°」。若干雲がある分、連日の猛暑と比べたら少しは過ごしやすいかな…という体感でした。 だけど、赤字で書かれた「こども気温」なるものを見ると、な…なんと「38.5°」! +7度も違う「こども気温」って一体なんなの!? 実は普段、私たちが目にしている気温は、大人の高さで測られた気温なんです。子どもの身長の高さで計測してみると、大人と比較して+7℃程度の気温になるのだそう。これが「こども気温」。低い位置の方が地面の照り返しなどの影響を受けやすく、温度が上がってしまうんですね。 大人よりも背が低い子どもは、熱中症のリスクが高まることが推測されます。 ここで2023年7月から9月までの東京の最高気温を見てみましょう。猛暑日は計22日ありましたが、「子どもの高さでの猛暑日」を算出すると、なんと計56日もあったんです! 大人が感じている猛暑日の倍以上、子どもは暑さを感じながら過ごしていたんですね…。子を持つ親としてこれはショック! こちらは、会場で配布された「こどもの気温のきけんマップ」です。熱中症リスクの高いエリアが一覧化されていて、どんなところで気をつけるべきか一目でわかりやすいマップになっています。熱中症対策を忘れがちな「自宅」や「屋外プール」なども注意すべきポイントが書かれていて、ハッとさせられました。 ■冬用コートを羽織って「こども気温」を疑似体験! 会場には、冬用コートを羽織って「こども気温」を疑似体験できるコーナーがありました。子どもたちがどんな気温の中を生きているのか、ちょっとでも体感してみたい!ということで、さっそく着てみることに。 太陽がジリジリ照りつける中、分厚い冬用コートを羽織ってみると、ほんの数秒で汗がブワッと吹き出しました。一刻も早く脱ぎたい!プラス7度の世界…恐るべし!! 会場をうろついているうちに気温がさらに上がって34.5度に。ということは、こども気温は驚愕の41.5度!これはたまらないですね…。 ■「熱中症防車」がミストを散水!救急救命士による熱中症対策講座も イベント会場の目玉となっていたのが、緑色にペイントされた「熱中症防車」の展示です。八王子市の気温と「こども気温」が大きく掲げられ、冷たいミストが吹き出る散水体験には来場した子どもたちも大喜び。 テントの下では、救急救命士による「熱中症対策講座」が開催されていました。熱中症の予防や応急処置について、救急救命士がイラストを用いながらわかりやすくレクチャー。大人も子どもも真剣に聞き入っていましたよ。 会場では、夏の水分補給に最適な「GREEN DA・KA・RA」と「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」の無料配布も。ほてった体に冷たい飲み物が染み入る~♪ 来場していた親子に話を聞いてみると… 「子どもは大人よりも暑いだろうなとは思っていたけど、7度も違うんだと知ってびっくり。改めて熱中症に気をつけなくちゃと感じました。お出かけの時は、水分補給はもちろん、保冷剤をリュックやベビーカーに入れて熱中症対策しています」 とのこと。真夏のお出かけに熱中症対策は必須ですね! 今回のイベントでは、子どもたちが想像以上に暑さを感じていることがよくわかりました。大人が我慢できる温度なら子どもも大丈夫だろうという考えは危険なのですね。皆さんも、水分補給をしっかりして熱中症に気をつけながら夏を過ごしてくださいね! 取材・文=宇都宮薫