一時「1ドル=141円台」まで円高進行も、内田副総裁「不安定な状況で利上げはない」⇒株高&円安へ…市場を動かす《次の焦点》は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
日銀内田副総裁は本日、早々に市場の追加利上げ観測をけん制、目先ドル安・円高は一服か
フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、9月に50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、11月と12月に25bpずつの利下げの見方が強まっており、日銀も年内追加利上げの見通しが市場に広がるなか、日米金利差は足元で急速に縮小しています(図表2)。このように、投機筋の円売りポジションの解消が進み、米景気減速や日米政策金利の変更も一定程度市場に織り込まれたと思われることから、ドル安・円高は小休止が予想されます。 この先は、米経済指標と日米金融当局者の発言が注目され、内容次第ではドル高・円安、ドル安・円高、双方の動きが見込まれます。なお、日銀の内田副総裁は本日の講演で「金融資本市場が不安定な状況で、利上げをすることはありません」と述べ、国内市場は長期金利低下、ドル高・円安、株高で反応しています。日銀は早々に市場の追加利上げ観測のけん制に動いたこととなり、次は米経済指標と米金融当局者の発言が焦点となります。 (2024年8月7日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『一時「1ドル=141円台」まで円高進行も、内田副総裁「不安定な状況で利上げはない」⇒株高&円安へ…市場を動かす《次の焦点》は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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