吉高由里子、“戦友”柄本佑に感謝「佑くんが道長で本当に良かった」 『光る君へ』撮影を回顧
地毛で挑んだてい髪シーンに立ち会う「言葉じゃ説明できない感情がこみ上げた」
俳優の吉高由里子が主人公・まひろ(紫式部)を演じるNHKの大河ドラマ『光る君へ』(日曜午後8時ほか)の最終回が15日に放送される。このほどインタビューに応じ、道長を演じた柄本佑との1年半に及んだ撮影を振り返った。 【写真】「しかし美形だな」「雅ですねえ」と反響 豪華メンバーが集結した『光る君へ』のゴルフ会 千年の時を超えるベストセラー『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く本作は、きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生を大石静氏の脚本で物語を紡いできた。 第45回でまひろは、長年の夢だった旅に出ることを道長に伝え、「おまえとはもう会えぬのか」との問いにも「会えたとしても、これで終わりでございます」ときっぱり別れを告げた。 この場面について、吉高は「苦しいですよね」とまひろの心情を明かし、「お役に立つことはもうできないと自分でも分かってしまっている上で、手に入らない人のところにずっといる苦しみもありますし、ここにいる意味はなんだろうとか、自分の行動すべてが虚しくなってきちゃうときだったと思うので、私も精一杯やりましたよと、それくらいやり切った達成感もあったんだとは思うんです」と説明する。 まひろが去ると、道長はそのまま出家を決意。頭を丸めるシーンでは、道長を演じる柄本が長らく伸ばしてきた地毛を剃り落とす形で撮影に挑んだ。吉高は、そんな柄本の姿を自身のシーンが終わった後も現場に残って見届けると、「言葉じゃ説明できない、分からない感情がこみ上げてきました」と振り返る。 「(撮影開始から)1年半もかけて髪の毛を伸ばしていたわけじゃないですか。それを全部地毛でやるのは気持ちもすごく入っていますし、それを剃り落とす瞬間は、大事にしてきたものや自分の思いも一緒に落とされるような感覚になるんじゃないかなと想像しました。そういう大事な瞬間を一緒に見れてよかったですし、改めて共に戦ってきた感覚になりましたね」 昨年5月のクランクインから約1年半に及んだ撮影。柄本とは2人の場面も多く、まひろと道長の廃邸での逢瀬のシーンなど長時間に及ぶ撮影も印象に残っているという。改めて柄本との共演を振り返り、「佑くんが道長で、本当に良かったと思います」と感謝する。 「情けない三郎の部分の道長も、恐ろしい道長になっている部分も、すごく表情がコロコロ変わって、誰しも表に見えている自分と内に秘めている自分の差があるとは思うんですけど、そういう人間の生々しさを表現できて、それをする役者さんのお芝居を1年半も近くで見れていたのはすごく贅沢なことだと感じましたね」
ENCOUNT編集部