予想外の受賞に「どうしよう…」 平田憲聖の赤いネクタイの裏話
今季4勝の平田憲聖が“ルーキー・オブ・ザ・イヤー”として登壇すると知ったのは、2日の表彰式当日だった。今季プロ4年目だが、最優秀新人賞は「ツアープレーヤーとして初めてトーナメントに出場したときから3年以内の者」が対象になる。 【画像】キャロウェイの新1W? 「知らなくて。朝ネクタイがない、どうしよう」。困って連絡したのは先輩の小木曽喬。こちらもスニーカーしか持っておらず、革靴を調達しにいくところだった。「『そんなことあるか!』って思ったけど(笑)。一緒に買ってきてくれて、プレゼントしてくれました」と、革靴のついでにネクタイを買ってきてくれた。 黒いスーツに、先輩からもらった赤いネクタイをつけて登壇した表彰式は、「賞金王として来たかった」。悔しい思いはひと晩経ってもまだ消えない。最終戦「日本シリーズJTカップ」を17位で終え、単独3位で終えた金谷拓実にランキング2位から逆転を許して賞金王を逃した。「来年もあるから頑張れよ」と周囲の励ましを受けながら終えたシーズン。最後は苦い思いが残ったが、「この悔しさは去年は感じなかったもの。来年につなげられるようにしたい」と話した。 国内男子ツアーの全日程は終了したが、12日からは来季PGAツアー出場権をかけてQスクールのファイナルステージ(フロリダ州TPCソーグラス ダイズバレーC、ソーグラスCC)に挑戦する。PGAツアーカードが付与されるのは上位5位タイまで。「悔しい思いもありますけど、いまは切り替えて。アメリカに向けて良い準備をしていきたい」と、新たなステージを目指して渡米する。(編集部・谷口愛純)