戦々恐々…5人目感染者で神戸の有観客興行が無観客開催に…大阪の“ボクシングクラスター“はどこまで拡大するのか?
大阪府では、この日、新たに72人の感染が発表されるなど、第二波の到来、再び市中感染が広がっている状況は明らかで、クラスターの発生したジムは、あくまでも被害者である。安河内事務局長によると、まだ詳細なヒアリングはできていないが、同ジムでは、感染予防のガイドラインを守り換気やメディカルチェックシートの作成・確認などの対策を行っていたようで何も新型コロナウイルスを疑う症状が出ている状況で、“出稽古”が強行されたわけではないという。 JBCと日本プロボクシング協会は、3月に「新型コロナウイルス対策連絡協議会」を立ち上げて、ジム経営が危機に陥っている状況にもかかわらず「経済活動より安全優先」の方針を掲げて興行の再開にも慎重な姿勢を崩さず、万全の感染予防対策を練ってきた。 すでに12日に愛知県刈谷市で無観客、19日には沖縄県うるま市石川で有観客の興行も再開したが、出場選手、チーフセコンド、レフェリーの抗体、PCR検査、計量後の隔離措置、入場者の検温、消毒の徹底、ゴミの管理に至るまでの感染予防対策がしっかりと取られていた。それでも大阪のジムにクラスターが発生しハードコンタクトスポーツであるボクシングが持つリスクが改めてクローズアップされてしまった。まだ収束の着地点がまったく見えない状況ではあるが、ジムでの練習、”出稽古”の管理を含めた再発防止策の見直しと、クラスターが発生した場合の対応にプロボクシング界の真価が問われることになる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)