伝統工芸と先端テクノロジーと組み合わせ、地元・富山を盛り上げるプロデューサー。
現代社会で生み出されるクリエイティビティの中で、普遍性を備えるものは果たしてどれだけあるだろうか。少なくとも長く受け継がれたものは、積み重ねた時間がその普遍性を証明している。何百年と受け継がれてきた技や文化には普遍的な美が宿っており、それは人類が失ってはいけない財産である――そんな思いを抱き、伝統の技の輝きを作り手とともに発信している。 ここ数年、林口が熱意をもって取り組んでいるのが、伝統工芸と最先端テクノロジーのマッチングにより、イノベーションの可能性を探るイベント「工芸ハッカソン」。モーションキャプチャーを駆使して伝統工芸の技をアーカイブするプロジェクトも、ここから生まれたものだ。 「美しいものとの出合いは、人の心の糧となる」と言う林口。未来に生きる人々心の豊かさを守り、失われつつある伝統の技を次世代に引き継ぐため、アーカイブを世界に公開し、人類の財産として守っていこうと考えている。 *「フィガロジャポン」2025年1月号より抜粋
フィガロジャポンBusiness with Attitudeとは?
フィガロジャポンが大切にする「アールドゥヴィーヴル」という価値観をもとに、美しく豊かに働くためのさまざまなコンテンツを創出するコミュニティ。編集部が各界のエキスパートとともに次世代のロールモデルを選出する「BWAアワード」、社会をより良くするビジネスアイデアをもとに起業を考える/起業した女性たちのためのビジネスコンテスト「BWAピッチコンテスト」、視聴者とともに新しい時代の美しく豊かな働き方を考える「BWA定例オンラインセミナー」を主軸に活動している。
text: Ryoko Kuraishi