勝訴の伊藤詩織さんが会見(全文1)2年間で報道のされ方が変わった
ジャーナリストの伊藤詩織さんが元TBS記者の山口敬之氏から性的暴力を受けたとして、1100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が18日、東京地裁であり、山口氏に330万円の支払いを命じた。判決を受けて、伊藤さんは記者会見を開いた。 【動画】勝訴の伊藤詩織さん会見「受けてきた傷は癒えない。これで終わりではない」 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「勝訴の伊藤詩織さん会見「受けてきた傷は癒えない。これで終わりではない」(2019年12月18日)」の中継開始時点からのカウントとなっております。 ◇ ◇
判決の感想は?
共同通信:すいません、幹事社の共同通信です。本日はお忙しいところありがとうございます。まずは伊藤さんに判決の感想ですとか、その思いについて最初にお聞かせいただけないでしょうか。 伊藤:私たちがこの訴訟を始めたのが2017年の秋でした。2年間と少しを経て、今日この日にこの結果を伺うことができました。まだ実はどうこの結果を受け止めていいのかというか、ちょっと感情的にどういうふうに受け止めていいのか分からない状況でして、ただ、大きく言えるのはやはり今回の民事訴訟というのは、もちろんこの結果は素晴らしい結果になったと思います。やはり刑事事件では分からなかったことであったりだとか、今まで公にできなかったことを皆さんに見ていただけたのかなと思っております。そのプロセスがこの民事訴訟をやる中で一番大きく得られたものなのではないかなと思っております。 初めてこの場で、2017年の5月の末に会見をさせていただいたときは、本当にその後どうなるのか、自分の私生活を含めどうなるのか分からないまま、性暴力被害者が取り巻かれている社会的、また法的状況を改善したいという思いで会見をしました。そのときの私の印象ではやはり、あまり今までこういった被害者が声を上げるということがなかったと思うので、日本のメディアの皆さんにはすごく異色に映ったんだなという、報道を見ていて思いました。なので、そのとき本当に自分の訴えたかった法的・社会的状況というところがどこまで届いたんだろうと思うところもありましたが、この2年間会見をしてから、2017年の6カ月後には世界的にMeTooという運動も起こり、本当にこの2年間、いろいろなことが変わったなと、報道のされ方も大きく変わったなと思っています。これは皆さまのおかげだと思っています。