ガザで赤ちゃんが5人目の凍死 人道危機がさらに深刻化
パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局は29日、生後20日の乳児が凍死したと明らかにした。乳児の凍死は、ここ1週間で5人目。イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くガザでは支援物資の搬入が制限されており、人道危機が一層深刻になっている。 【写真まとめ】ガザで4000人の子供が手足切断 イスラエルが使った「特殊兵器」 AP通信によると、亡くなった乳児は双子の一人だった。妊娠8カ月の早産で生まれ、退院した際、家族は医師から体を温めるようにと助言されたという。だが、テントで家族8人が暮らす中、4枚の毛布しかなく、父親は「不可能だった」と語った。冬の寒さで、夜の気温はセ氏10度ほどまで下がっていた。双子のもう一人は中部デルバラーの病院で治療を受けている。 国連人道問題調整事務所によると、ガザ地区では家が破壊されるなどして人口の9割が避難生活を強いられている。また人口の9割以上が深刻な食料不安に直面するなど、子どもが飢餓で死亡する事例も報告されている。【エルサレム松岡大地】