「コロナとの闘い、新局面に」 小池都知事「危機的状況、認識を」
小池百合子都知事は9日夜、政府が新型コロナウイルス対策として都を「まん延防止等重点措置(重点措置)」の適用対象としたことを受け、記者会見した。対象地域は23区と八王子、立川、町田、府中、調布、武蔵野の6市。期間は4月12日から5月11日まで。 【動画】東京都「まん延防止措置」適用へ 小池知事が臨時会見
会見で小池知事は「現在私たちは、感染力が極めて強い変異株『N501Y』の脅威に直面している。海外では、この変異株は従来株と比べても実行再生産数が1.43倍から1.9倍に上昇している。死亡リスクは1.55倍になるとの報告もある。また若者の変異株への感染が増えていること。重症化もしているとの報道もある」と説明した。 そのうえで、「この『N501Y』は従来株とはちょっと違うぞと。そのために対応も違えていかなければならない。まさに危機的状況であることを認識していただきたい。コロナとの闘い、新たな局面を迎えたと考えている」と語った。
23区6市が対象となった理由は?
今回、都内で重点措置の対象区域となるのは23区と6市。なぜこれらの自治体が選ばれたのか。記者からこう問われると、小池知事は23区については「お店の集積や感染者数が人口比でも多いと言うことから、これは当初から考えていた」と回答。多摩地域の6市については「飲食店が集積してること、かつ多数の乗降客数を有するターミナル駅を有する市を対象地域候補とし、さらに感染状況を考慮して判断した」と述べた。
「重点措置」適用地域は?
重点措置は、緊急事態宣言と同じく首相が出すが、対象が都道府県単位の緊急事態宣言と異なり、重点措置では都道府県内の特定の区域を対象とすることが想定されており、その区域は各知事が決める。 感染が急拡大した大阪府、兵庫県、宮城県の3府県は5日から重点措置の対象となっており、飲食店の営業時間短縮などの対策が実施されている。政府は9日、都とともに京都府、沖縄県も12日から重点措置の対象とすることを決定。大阪、兵庫、宮城、京都、沖縄の対象期間は5月5日まで。