老齢年金も手取りと額面があった!厚生年金や国民年金から「天引き」されるのはどんなお金?
年金は私たちの老後生活を支えてくれる大きな柱です。しかし、2025年最初の年金支給日は2月14日と、少し先になります。 ◆【一覧表】令和シニアの「厚生年金・国民年金」いくら?男女別の平均月額つき(出所:厚生労働省年金局) このように年金生活になると、2ヶ月に1度の年金支給でやりくりする方が多いのです。 現役世代の方が「知らなかった」と言われることの多い年金知識として、「天引きされるお金がある」という事実もあります。 日頃FPとして相談を受けることの多い筆者のもとにも、「年金はいくらもらえるものですか?」や「年金には税金がかかりますか?」という相談が多く寄せられています。 そこで今回は、年金制度の仕組みや実際の受け取る金額、そして年金から天引きされるお金について詳しく解説していきますので、この機会にぜひ確認しておきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
老齢年金も【手取りと額面】があるという事実
現役世代の方が給与を受け取るとき、税金や社会保険料などが天引きされていると思います。 実は、シニア世代が受け取る老齢年金からも、税や社会保険料などが天引きされるのです。 この事実を知らないまま老後を迎えると、「思っていたより年金の手取り額が低い」とがっかりしてしまうことになるので、天引きされるお金について知っておきましょう。 ●年金天引き1:個人住民税と森林環境税 前年中の所得にかかる住民税は、年金から天引きして納めるケースがあります。ただし以下の場合は対象外です。 ・住民税非課税の場合 ・介護保険料が年金から引き落とし(特別徴収)されていない方 ・引き落とし(特別徴収)される個人住民税額が、老齢基礎年金の額を超える方 など。その他、資格取得のタイミングなどによっても異なります。 ●年金天引き2:所得税および復興特別所得税 「雑所得」扱いとなる老齢年金からは、所得税および復興特別所得税が天引きされます。 非課税の場合は、もちろん天引きされません。 ●年金天引き3:介護保険料 介護保険料とは、公的介護保険に加入するすべての人が納める保険料です。64歳までは健康保険料と合わせて納付しますが、65歳以降は単体で納付します。 年金支給額が年額で18万円以上であれば、介護保険料は年金からの天引きになります。 また、要介護・要支援認定を受けたあとも、介護保険料の支払いは一生続く点には注意が必要です。 ●年金天引き4:健康保険料 国民健康保険や後期高齢者医療制度といった公的な健康保険の保険料についても、年金から天引きされることがあります。 年間の受給額が18万円に満たない方や、介護保険料との合計額が各支払期に支払われる特別徴収対象年金額の2分の1を超える場合などは、対象外になります。 ただし、税金と違って非課税という概念がないため、基本的にはどれほど所得が少なくても納める必要があります。年金天引きの対象から外れる方は、口座振替や納付書等にて納付しましょう。 年金から天引きされるお金について見ていきました。それぞれの金額は、所得等によって変動します。 なお、切り替わるタイミングは年度始まりというわけではありません。