日産はなぜ業績不振に陥ったのか “筋金入り”日産オーナーたちに聞く本音「日本向けじゃない」「高級路線」
サニー、シルフィ…多い生産終了モデル 「名前を消したことが問題」との指摘も
また、4台のGT-Rを愛車として所有するベテランオーナーは「今はトヨタの一人勝ちだよね」と自動車業界の印象を告白。その上で、「まず名前を消したことが問題だよね。今までブルーバード乗ってましたって言ったって、ブルーバードの名前はもうない。シルフィだって、なんだシルフィ? ってなっちゃう。サニーもそう。サニーは初代と2代目、3代目と結構いい車が多かった。お客が離れちゃった」と日産の戦略ミスを指摘した。 日産が最も輝いていた時代は「昭和40年代の半ばから後半」としつつ、80年代や90年代に入っても、「数は少ないけど、いい車は残っていた」との見方を示した。しかし、その後、ブランド力のある車は減少。「スバル系のオーナーは浮気しない。ずっとスバル。そういうのが今の日産にあるかといったらあんまりない。スカイライン好きな人はずっと乗ってきてるけど、ほかの車種はないもん」と話した。 看板たる代名詞には時代の変化による逆風もあるとし、「GT-R、Z、そこらへんの需要はほんの一部だからね。シルビアがあっても、今はそんなに(台数)出ないと思うよ。みんな若い人だって車はお金かからないで、普通に走れればいい。そういう感覚。軽で十分。だってすごいよ、豪華で」と付け加えた。 日産車との付き合いは50年以上。思い入れは深いだけに、「日産に元気出してほしいけどな」とエールも送る。一方で、「他社の車も魅力ある。最終的な原因、日産離れしたのは、他のメーカーもいろんな車出している。だから分散しちゃう」と競争力の強化を課題に挙げた。 オーナーからは「新しい車なのに、旧車のほうが快適だと思う」との声もあった。いずれも日産車に愛着を持っているからこその本音。日産の復活を信じて今後の行方を見守っている。
ENCOUNT編集部/クロスメディアチーム