2025年度の新しい共通テストは「時間との闘いになる」 変更点と対策は?
●情報:新教科、大問1~を60分で解答
25年度からの新教科です。情報というとプログラミング教育を連想するかもしれませんが、情報化社会を生きていくために欠かせない知識やルールを幅広く学習するために、新課程から「情報Ⅰ」という必履修科目が新設されました。その成果を問うのが共通テストの新科目「情報Ⅰ」です。 「情報Ⅰ」の試作問題では、大問1~4で構成され、問題数は40問程度。SNSや鉄道の路線図といった身近な問題解決を題材に、インターネット情報の信憑性を確かめる方法や、二次元コードの知識、プログラミングの知識、さまざまなデータをコンピューターで活用する方法などが出題されています(試験時間60分、配点は100点)。 高校1年生や2年生はちょうど学校で学習している時期だと思いますから、試作問題を早めに見て「どういうものか」を知ったうえで、簡単なところからステップ・バイ・ステップで勉強していくのがお勧めです。
時間を決めて問題を解く
新課程の共通テストに対して、どのような対策を講じればよいのでしょうか。 「あくまでも高校の学習が基本となっているので、教科の基礎をしっかりと押さえておくことです。また共通テストは複合的な内容になっているので、たとえば理系だから国語は必要ない、文系だから数学は関係ないという判断は通用しません。共通テストを受けるならば、7教科をまんべんなく学習しておきましょう」 さらに国語と数学が10分間延長され、時間の配分がますます大切になります。 「新課程だからというよりも、共通テストになってからは時間との闘いです。新課程入試で国語と数学は10分延長されますが、問題も増えるので、むしろ厳しくなると予想されます。自分で勉強する場合は漫然とやるのではなく、たとえば「第1問は15分で解く」など、時間配分を決めておきましょう。これはどの教科にも通じる対策です。時間の感覚が体に染みこむまで、時間配分のトレーニングも積んでおくといいでしょう」 国公立大を受験する場合、共通テストは必須ですが、私立大を専願する受験生も受けるべきでしょうか。 「余裕があれば受けたほうがいいでしょう。ただし、センター試験から共通テストに変わって、やるべき内容が増えました。私立大を第1志望としている受験生が、共通テスト対策を重荷と感じるようなら、私立対策に注力したほうがいいと思います」 (文=柿崎明子)
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