Ｇ球場でティー打撃する泉口（カメラ・宮崎　亮太）

　巨人の泉口友汰内野手（２５）がベストナインに輝いた先輩たちから学び、来季の飛躍につなげる。今オフはチームの中心選手である岡本和真内野手（２８）と吉川尚輝内野手（２９）が来年１月に行う予定の自主トレに参加する。二人は昨オフ１２月から１月にかけて都内で自主トレを実施。Ｇ球場でバットを振った泉口は２日、「人としても尊敬している二人。野球はもちろん取り組み方や人間的な部分も含めて野球には大事だと思うのでお願いした」と初のオフに二人に教えを請う意図を明かし、心技体で貪欲に吸収していく考えを示した。 　今季は堅実な守備を武器に６６試合に出場して打率２割１厘、１本塁打、９打点。シーズン中盤に遊撃での先発機会を増やしたが、最終盤はベンチスタートが続いた。１年目を終え、「危機感しかない」と強調。レギュラー奪取への大きな要素は打撃で、今オフは「打撃向上」と「フィジカル強化」を優先テーマとして掲げる。「数字として打てんかったという事実が出てる。打撃向上のためには体も強くしないといけない」。バットを振り込みながら、トレーニングにも力を注ぐ。 　課題克服へ球界屈指の実力を持つ岡本和、吉川と時間を共有できる意義は大きい。「野球はもちろん、いろんなことを吸収していきたい」。岡本和の長打力や吉川の逆方向への打撃など、タイプが異なる二人の一流の技術を間近でじっくり観察できるのは貴重。時に質問や疑問をぶつけることで引き出しを増やすことにもつながる。この機会を無駄にするわけにはいかない。極意を学び、浮上の糸口をつかむ。 　内野の各ポジションには力のある選手がそろう。高校生ながらドラフト１位には石塚、同２位の即戦力内野手の浦田、同３位の荒巻と今秋ドラフトで３人の内野手を指名した。争いは激しさを増していく中で、自身に矢印を向けて鍛錬していく。「自分は立場的にも休んでいる暇はないので、練習するしかない」と覚悟を語る泉口。濃密なオフを過ごし、定位置確保に挑む。（宮内　孝太） 　◆Ｇの来季内野陣　一塁の岡本和、二塁の吉川は鉄板。遊撃は今季９５試合に先発した門脇と同４３試合の泉口に加え、守備力に定評のあるドラフト２位・浦田が挑む構図。三塁は坂本が軸だが、ＤｅＮＡとのクライマックスシリーズ最終ステージで存在感を示した中山、長打が魅力のドラフト３位・荒巻がレギュラー取りを狙う。 　◆Ｇ岡本和と吉川の１年目の自主トレ　岡本和は１年目、１５年のオフにチームの中心選手である坂本と長野のグアム自主トレに参加した。背番号６から「スローイング」や「打撃」について熱血指導を受けた。吉川は１年目、１７年のオフに沖縄県内で行われた坂本の自主トレに参加。「勇人さんには僕にないものが全てある」と「打撃」、「守備」、「自己管理」など先輩の知識や取り組む姿勢を学んだ。