プロボクシングが感染予防のため前日計量後、出場選手のホテル隔離を決定…ウナギに焼肉、恒例の“勝負メシ“が食べられない?!
プロボクシングのJBC(日本ボクシングコミッション)とJPBA(日本プロボクシング協会)による新型コロナウイルス対策連絡協議会が11日、オンラインで行われ、7月から再開する予定のボクシング興行の感染予防のガイドラインについて協議した。次回の連絡協議会が行われる18日に正式決定するが、この日、まとまったのは、試合の前日計量を終えた後の選手の隔離措置だ。 計量終了後に、出場選手はホテルで隔離され、試合まで外出、来客との接触などを制限し、外食も許されず、食事はホテル内の指定場所、或いは、部屋で摂ることが義務づけられる。 苦しい減量のあるボクシングでは、計量後に“勝負メシ“ともいえる恒例の食事をとり心身共の回復を図る選手が少なくない。 WBA世界ミドル級王者の村田諒太(帝拳)は、西麻布の「ウナギ」、WBA世界バンタム級スーパー、IBF世界同級王者の井上尚弥(大橋)は、まず会場で父でトレーナーの真吾氏が作った特製の「おじや」を食べ、夜には地元の「焼肉」へ行くのが定番。 WBC世界ライトフライ級王者の寺地拳四朗(BMB)は計量会場で麻布の焼肉店から差し入れされる高級焼肉弁当をすぐに頬張るのが恒例だった。前防衛戦からは焼肉店を訪れる外食に切り替えていたが、計量後の楽しみがなくなるのはショックだろう。また計量後、自宅に帰るパターンの選手は、自宅でリラックスできないことの影響も懸念される。だが、これが新型コロナと共存する新しいボクシングのスタイル。納得の上、適応していくしかない。 また選手は、公共機関を使わずに隔離施設と、試合会場を送迎され、クリーンな状態でリングに入ることになる。 「感染予防のため厳しい手順でやっていく」とJBCの安河内剛事務局長。選手だけでなく、試合を裁くレフェリー、リングアナらの隔離も検討中。それらの隔離費用については、プロモーター負担だけにならないようにJPBAからの補助も検討されている。 日本で行われる世界戦も、それぞれの団体が定めているプロトコルと、すり合わせる形で、このガイドラインが適用される方針。