「とんでもなく失礼な言葉です」ディオッサ出雲で何があったのか。渦中の2人がブラジルのポッドキャストで胸中を告白「私たちはただチームを成長させたかった」【現地発】
男性用下着がいつも目の入る場所に…
なでしこリーグ2部に所属するディオッサ出雲のタイス・フェヘとスペナザット・ラウラが日本で直面している問題については、出身国であるブラジルで小さくない驚きを持って報道されている。 世界のどこよりも相手をリスペクトする文化が根付いている日本で、まさかこんな総有働が起こるとは思っていなかったのだ。ましてやブラジルと日本は、サッカーにおいては“兄弟国”とも言える関係にあり、サッカーを通して長い間、交流を続けてきたというのに……。 二人はすでに日本で記者会見を行ない、事件のあらましは報じられているが、彼女たちが母国語でも胸の内を明かし始めたことで、さらなる詳細が明らかになりつつある。先日、ブラジルのポッドキャストで胸の内を語った彼女たちは、話の途中で何度も涙を流した。 「私たちは2022年に日本に渡りました。チームにはポルトガル語を話せるコーチがいたのですが、使う言葉のほとんどが普段では口にしないようなスラングで……。とにかく、とんでもなく失礼な言葉です。私たちはコーチに尋ねました。どうしてそんな言葉を知っているのかと。彼はかつて一緒にプレーしたブラジル人選手に教わったと言っていました。私たちは、そういう言葉は使わない方がいいと言いました。ところが驚いたことに、少し慣れてきた頃、私たちに向かって使い始めたのです。彼は十分、その言葉の意味を知っているのに。私たちは彼から距離を置くことにしました」 こうした言葉の暴力の他にも、日常的なセクハラがあったと主張する。 「女子トレーニングセンターでは、コーチたちの男性用下着がいつも私たちの目の入る場所に干されていました。若い女性が暮らす場所にはまったくそぐわないものです。みんな、それが嫌でコーチたちに干す場所を変えてほしいと申し出たけど、改善されませんでした。本当に腹が立ちました。チームのテクニカルスタッフは理学療法士の女性が一人いるだけで、あとは全員が男性でした」 2人にとってなにより困難だったのは、通訳の不在によるコミュニケーションの欠如だった。戦術の意図を理解するのが難しかったという。 「トレーニングや試合の際に通訳を手配するという条項が契約には盛り込まれていましたが、サポートはありませんでした。そのため監督やチームメイトが考えていることも、戦術もほとんど理解できませんでした。本当に強くなりたいと思っているのかと、不思議でなりませんでした。私たちに興味すらなかったのでしょう。大丈夫か、とさえ聞かれませんでしたから。最低限のコミュニケーションも取れなかった」 【画像】小野伸二、セルジオ越後、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「 J歴代ベスト11」を一挙公開! チームにはタリタという女性通訳がいたというが、彼女が来るのは週に1日、水曜日だけだったという。 「それでも水曜日、彼女を介してコーチングスタッフとコミュニケーションを取ろうとしました。練習が理解できない時には、彼女に電話して尋ねたりもしました。でも、結局通訳は必要ありませんでした。彼らは通訳がいてもいなくても、もともと説明する気がなかったんです。私たちと話すことに、関心を示さなかった」 それどころか、2人をからかったり嘲笑したりする場面が多かったという。 「監督やコーチは練習中、私たちをからかったり、あざ笑ったりしました。彼らは何度も何度も私たちにある言葉を投げつけてきました。その単語を私たちは知りませんでしたが、からかわれているのはわかります。そして、私たちの顔を見て笑うんです」 こうした不当な扱いは入団当時からあったというが、なぜ彼女たちは2024年の今になって抗議することを決めたのか。それはより関係が悪化してきたからだと説明する。 「日本で2年目にもなると、私たちは以前よりも言葉ができるようになり、状況も理解できるようになり、自信を持つようになりました。なでしこ2部に昇格を果たして、試合をする中で他チームを見て、私たちももっと良いパフォーマンスをしたいと望むようになりました。今のままではいけないという点も見えてきました。そこで、自分たちがもっとチームの力になれることをわかってほしくて、何が重要なのか感じたことを話しました。すると突然、監督やコーチは何も言わずに私たちをトレーニングから排除するようになったんです。彼らは私たちがチームと共に練習することを望まず、私たちはしばしばグループとは別で練習することになりました」 2人にはコーチングスタッフのサポートも付かず、どのような練習をすればいいかと聞くと彼らはこう答えたという。 「自分たちのお好きなように」 スタッフのサポートもないままの練習は、怪我をする危険もある。 「私たちは日本を離れることを何度も考えました。私たちが意見したのはチームにもっともっと成長してほしかったから、チームを助けるための建設的な批判でした。でも、それがきっと彼らには気に食わなかったんでしょう。彼らは先生で、私たちは黙って言うことを聞いていなければいけなかったんです」
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