横綱照ノ富士、正代に全勝「立ち合いを試した」 初場所出場可否の質問に「変なことを聞くな」
大相撲初場所だより(12日初日、両国国技館)両膝痛などで2場所連続全休からの復活を期す横綱照ノ富士(33)は8日、東京・墨田区の時津風部屋に出稽古し、幕内正代(33)と連続11番取って全勝。「立ち合いを試した」と、実戦を想定した動きを見せた。 正代によれば、伝えられていた番数より多くこなしたという。横綱はこれまでも腰が重い正代を目当てによく同部屋へ出稽古している。右四つに組み止めて寄り、右差しの速攻、上手投げ。頭をつける相撲も2番あった。正代は「まわしを取られたら何もできない。当たりも鋭い」と、横綱の復調を実感していた。 照ノ富士は6日の横綱審議委員会による稽古総見で、大関大の里を指名して3勝4敗。そのときと比べ「しっくりこないところはあるが、多少なりは」と、調子は上向きという。初場所への出場可否を問われると「変なことを聞くな」。出場は前提といわんばかりに気色ばんだ。 昨年の15日間皆勤は1月の初場所、7月の名古屋場所の2場所にとどまったが、いずれも賜杯を抱いた。「出れば、勝つ」。必勝ワードが稼働する。(奥村展也)