10打差“最下位”に優勝チャンスは? シャウフェレは54ホールで11打差逆転経験も
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 事前情報(28日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7490yd(パー71) 【画像】開幕前日も新1Wを試す松山英樹 2500万ドル(約36億1390万円)のボーナスを得る年間王者を決めるプレーオフシリーズ最終戦は、初日スタート時の打数にすでに差がある異質の大会。直前のポイントランク1位スコッティ・シェフラーの10アンダーを筆頭に、2位ザンダー・シャウフェレは8アンダー、3位松山英樹は7アンダー…と、順位に応じてティオフ時のスコアが設定されている。 出場30人のうち“最下位”から出るのはランク26位から30位までの5人で、イーブンパー26位タイからのスタート。優勝するためには72ホールで10打のハンディキャップをひっくり返す必要がある。現システムが導入された2019年以降、最も大きい差を逆転したのは22年のロリー・マキロイ(北アイルランド)で、初日4アンダーから6打差を挽回した。 実際に10打は4日間で逆転できるストローク差なのか。今大会のフィールドには、別のPGAツアー競技で“11打差”をひっくり返して優勝した経験がある選手が2人いる。シャウフェレが2022年「ジェネシス招待」第1ラウンド終了後についた11ストロークの差を54ホールで逆転。セップ・ストラカ(オーストリア)も23年「ジョンディアクラシック」で同じく第2ラウンドの開始から巻き返した。 クリス・カークは2014年「デルテクノロジーズ選手権」(当時はドイツバンク選手権)で第1ラウンド終了時につけられていた10打差を跳ね返した。9打差を逆転したことがあるのは3人で、ウィンダム・クラークはことしの「AT&Tペブルビーチプロアマ」で2日目以降に挽回。シェフラーは2022年「WMフェニックスオープン」で、マキロイは同年「ツアー選手権」を含む3大会で残り36ホールからタイトルをつかんだ。 松山英樹の最大差逆転試合はことしPGAツアー通算10勝目を挙げた「ジェネシス招待」。2日目終了時点で8打差をつけられていた。6打差で迎えた最終日に大会コースレコード「62」をたたき出している。 キーガン・ブラッドリー(11年全米プロ=第1ラウンド終了時)、アダム・スコット(オーストリア/20年ジェネシス招待=同)も同じく、試合中につけられた8打差をひっくり返した経験がある。72ホールあれば、10打差逆転も夢じゃない?リーダーは世界最強、シェフラーですが…。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)