「神奈川ビジョン」発表 黒岩知事が会見(全文5完)K値のKは神奈川のK
「アビガン有効性確認できず」報道の受け止めを
TBS:すいません、もう1点。昨日、一部報道であったんですけれども、アビガンの有効性について確認できなかったというような記事がありまして、現時点で薬として十分な科学的な根拠が得られていない状況なのではないかという話がありますけれども、それについて受け止めを教えてください。 黒岩:アビガンは、これは神奈川県の特区、これによって、この特区がまさに革新的医薬品を開発するといったことを大きな命題にしておりました。そこで当初から富士フイルムと一緒になって開発、そして国際展開を進めてきたものでありました。そんな中で中国でこれが効果があったという話があって、われわれもすぐに政府に対して、このアビガンの臨床研究、臨床試験を速やかに進めてほしい。それとともに、それまでの間、人道的使用といったこともやっていただきたいということを申し入れたところ、政府も直ちに反応していただいたといったことでありました。人道的使用というのは、言葉としては観察研究という言葉になっていますけども、安倍総理のこの間の記者会見では、もうすでに3000例ぐらいやられているといったことのお話はありました。 そんな中で、このアビガンは臨床研究で明確な有効性は示されなかったと、こういう新聞報道があったということは承知しております。ただ、これは、今回の報道は藤田医科大学の臨床研究についての中間解析結果ということでありますね。臨床研究ってまだ中間でありますから、今後も続けるということでありますから、その結果といったものは企業による治験の実施結果、これを待ちたいというふうに思っています。 TBS:ありがとうございます。
事業環境改善に向けた財政的支援の規模は?
テレビ神奈川:テレビ神奈川の柳田と申します。2点お伺いさせてください。社会経済活動の再開に向けてということで、事業環境改善に向けた財政的支援ということで4つの項目が挙げられています。これについてはどれぐらいの財政的な規模で、どういった条件の事業者に支援をしていくかという点をお伺いさせてください。 黒岩:これは金額、すでにもう予算措置をしてあるんですね。数字はありますね。 B:はい。今年の4月の補正予算で感染症対策について約1億円の補正予算を措置してございます。募集については先日、記者発表いたしましたけれども、22日からということになっております。かなり今回、お問い合わせをいただいてまして、事業者の皆さん、感染症対策が進んでいると思います。そういう中で、1億円で足りるのか足りないのかについては、お問い合わせの状況ですとか今後の応募の状況、これを見て対応していくと。 すいません、失礼しました。10億円であります。1億円ではなくて10億円です。すいません。 テレビ神奈川:ということは、場合によっては先日の基金を充てるということも可能性としてはあるんでしょうか。 B:それは今後の検討になると思います。 テレビ神奈川:ありがとうございます。知事にお伺いします。今回、このビジョンの中でいろいろなポイントがあると思うんですが、あらためて今日発表のこの内容について、一番の肝はどこだというふうにお考えでしょうか。 黒岩:一番最初にお見せしたグラフですね。これは国が基本的な、これから先のことを考えて示されたグラフであります。赤、黄色、緑といったことの中で、緊急事態宣言を解除したら赤から緑になります。でも患者がまた増えて黄色になることもきっとあるでしょう。そのときに知事の判断で黄色になったということを把握して対応してくださいというふうに言われましたけども、どこで黄色になったのかということが何も示されなかったわけですね。 その中で、われわれはその黄色になったということをどうやって調べることができるかといったことの中で、最先端の研究成果、これを力にすることによって、われわれなりの黄色になった指標と、警戒アラートといったものの解除の指針といったものを提示できたといったことは、これから先、経済活動を再開すると同時に感染爆発を起こさない、第2・第3の波をなるべく抑えていく、起こさないという中でやっていくためには、非常に有効な指標が提示できたのかなというふうに思っています。どうぞ。