共同通信社長が外務省に謝罪 生稲外務政務官巡る誤報で 外務事務次官は「留意する」
共同通信が令和4年8月に外務政務官の生稲晃子参院議員が靖国神社を参拝したと報じた記事を訂正したことを巡り、外務省の岡野正敬事務次官は26日、同社の水谷亨社長と面会した。岡野氏は、24日に新潟県佐渡市で開かれた世界文化遺産「佐渡島の金山」の追悼式を巡る誤報が「混乱を生じせしめた」として、「極めて遺憾だ」と伝えた。 【写真】共同通信社の水谷亨社長 外務省の発表によると、水谷氏は岡野氏に対し「報道をきっかけに追悼式に関係した多くの方々が混乱し、日韓関係にも影響を与えたことを遺憾に思うと同時に、外務省に対して説明したいと考えて来訪しました」と説明。生稲氏に「共同通信社として謝罪する」とした上で、「誤報によって混乱した地元の方々や日韓の多くの関係者に謝罪します」と述べた。原因を検証して再発防止策を内外に説明する考えも示した。 これに対し岡野氏は、水谷氏から説明と謝罪の言葉があったことに「留意する」と述べて遺憾の意を示し、再発防止を強く求めた。 朝鮮半島出身者を含む労働者の追悼式に韓国政府が参加しなかったのは、日本政府が式典に派遣した生稲氏が、過去に靖国神社を参拝したとの報道で韓国内の反対論が高まったためだとみられている。 林芳正官房長官は26日の記者会見で、同社が記事を訂正したことを受け、事実関係や経緯の説明を求める考えを示していた。