残念…。2024年、日本代表で輝けなかった選手6人。期待されながらも目立たなかった男たち
DF:伊藤洋輝(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)
生年月日:1999年5月12日 2024年代表成績:6試合0得点1アシスト 伊藤洋輝にとって今季開幕前に負った中足骨の骨折はあまりに痛手だった。年内の復帰は絶望的で、9月以降は所属クラブでも代表でも出場機会がない。2024年を通して代表戦では6試合の出場に留まった。 パフォーマンス面を見ても試合によって出来不出来がハッキリと分かれている。全くダメだったのが、1月に行われたAFCアジアカップ2023のイラク戦。左ウイング(WG)に内側へと絞る南野拓実を起用したことで、左サイドバック(SB)として出場していた伊藤には大外のアップダウンが求められた。 彼はセンターバックと左SBでプレーできるのが強みだが、特長を出せるのは中距離のフィードをはじめとする後ろからの配球であり、従来のSBのようなプレーではない。これは彼本人よりも、起用した側に問題があるだろう。 こうしたことから日本代表の4バックの左SBとしてはあまり機能しなかったが、6月にチームのシステムが[3-4-2-1]へと変わってからは別人のようなパフォーマンスを披露している。中でもミャンマー戦でのプレーは、彼の日本代表のキャリアでは最高のものだった。 しかし、先述した通り、下半期の代表戦は全て欠場。ようやく代表でも自らの特長を活かしやすいシステムになった矢先での離脱は痛恨の極みで、本領を発揮しきる前に2024年が終わってしまった。
DF:板倉滉(ボルシア・メンヒェングラートバッハ/ドイツ)
生年月日:1997年1月27日 2024年代表成績:13試合1得点0アシスト 2024年の日本代表は冨安健洋を筆頭に伊藤洋輝、谷口彰悟とディフェンダー陣に怪我人が相次いだ。その中で安定して試合に出場し続けたのが板倉滉である。彼がいなければサムライブルーの守備は崩壊していたかもしれない。 しかし、常にパフォーマンスが安定していたわけではない。特に苦しかったのが1月から行われたAFCアジアカップ2023でのパフォーマンスだ。 イラク代表とのグループリーグ第2戦でアイメン・フセインにフィジカル面で苦戦をすると、イラン代表との準々決勝ではさらに低調なパフォーマンスに終始。誰が見てもコンディションが最悪な中、最後は痛恨のPKを献上して敗退の一因となってしまった。 このアジアカップに関しては、怪我明けという苦しい中での強行出場であり、加えて首脳陣の起用法にも疑問符がつくため、一概に彼だけを攻められない。ただ、言い訳が難しいのが11月の2試合におけるパフォーマンスだ。目測を誤って入れ替わられるシーンをはじめ、凡ミスが続くなど安定感がなかった。 この2試合で共通しているのが谷口の不在である。冨安や谷口ら最終ラインでリーダーシップを発揮できるタイプの選手がいない中でのパフォーマンスには課題を残している。彼らがいない中でも安定感を発揮できるようにするのが、次のステップになるだろう。