「この決断を正解にしたい」今井月さんが父と歩んだ21年の水泳人生に幕 地元・岐阜で胸の内明かす
オリンピックや世界水泳で活躍した、競泳の今井月さん。9月に引退を発表した24歳。11月、地元・岐阜で胸の内を明かしました。 「本当に後悔ない。やりきることができたなと思っている」 21年間の競技生活に別れを告げた今井月さん。 父と娘、親子で歩んだ水泳人生。そして、生まれ育った地元・岐阜への思いに迫りました。 「すごく幸せな水泳人生だった」(今井月さん) 今井さんが水泳を始めたのは3歳の時。平泳ぎにのめり込み小学生の記録を次々と塗り替えていきました。 常に支えていたのは、父の博美さん。 8歳の時、母親が病気で亡くなったあとは、食事から送り迎えまで全ての面でサポートしました。 「8歳でお母さんを亡くして、もう水泳しかなかったんだよね、あの時はね」(父・博美さん)
支えとなった親子の絆
2013年、中学1年の時。 平泳ぎで国内トップの選手たちと対等に戦い一躍注目を浴びると、さらに個人メドレーにも挑戦。 2016年にはリオオリンピックに出場。 2017年の世界水泳では5位に入賞するなど、トップスイマーの道を突き進んでいきました。 ところが―― 2018年以降、スランプに直面。目標の東京オリンピックには、全く手が届きませんでした。 「父親に『もうやめる』とメールしたぐらい。練習も憂鬱だし、朝起きるのも憂鬱だった」(今井さん)
父の助言が功を奏し、6年ぶりに日本代表復帰
そんな時も父のアドバイスが、心の傷をいやしてくれました。 「競技から逃げようなんて甘い話だぞと、新たな選択肢(環境)を選んだところで、行けるんじゃないかと予想していた」(父・博美さん) 勧められたのは、”環境を変える”という選択。 心機一転、再スタートを切りました。 「家族に良い所を見せたいというのが、1番にあったので、自分が頑張る理由、泳ぐ理由は父親。本当に家族が1番大きかったと思います」(今井さん) 父の助言が功を奏し、去年、6年ぶりに日本代表へ復帰。 世界水泳では準決勝進出、アジア大会では銅メダル獲得と輝きを取り戻しました。 「(環境を変えた)この3年間は、水泳が心の底から楽しいと思えたり、やりきる事ができたと思っている」(今井さん)