小林勝太騎手（2024年撮影）

　JRAは28日、松若風馬騎手（29＝音無）の道交法違反事案及び、小林勝太騎手（22＝小野）の開催日の調整ルームにおける通信機器使用事案の第2回裁定委員会を行った。 　松若騎手は10月21日に大津簡易裁判所より罰金刑に処され、すでに納付済み。8月3日から25年2月2日まで半年間の騎乗停止処分が科された。小林勝騎手は10月8日から25年10月7日まで、1年間の騎乗停止処分が科された。 　小林勝騎手に科された騎乗停止期間は平成以降最長のもの。2月16日から9月28日までの間、調整ルームの入室義務期間中にトレセン及び競馬場の調整ルーム居室内で継続的にスマホを持ち込み、他者との通信を行っていた。先月引退した永野猛蔵元騎手との通信は計6回確認され、外部の1名の他者とは毎週のように通信を行っていたという。事情聴取では当該スマホは売却済みで電話番号も覚えていないと証言。調査を進める中でそれらの証言が虚偽であり、その後、スマホを隠し持っていることを認めた。JRAの松窪隆一審判部長は「今回に関して言えば、態度が真摯（しんし）ではなかった。証拠隠滅といった悪質性を加味した」と処分について説明した。 　JRAはスマホに関連する相次ぐ騎手の不祥事を受け、来月から3つの新たな再発防止策を実施する。＜1＞調整ルーム入室時の手荷物検査、＜2＞節内移動時、トレセンから当日移動時の通信履歴検査、＜3＞調整ルーム居室の抜き打ち検査。手荷物検査には金属探知機の導入も検討されている。