「米国割安株」にも投資機会、アライアンス・バーンスタインのポートフォリオ・マネージャーに聞く
――米国株式市場ではエヌビディアなど半導体関連株の株価が上昇し、グロース優位の市場が続いているようですが、バリュー投資の観点で、投資機会はありますか?
直近の米国株式市場は、S&P500指数構成銘柄のうちS&P500指数のリターンをアウトパフォームしている銘柄は3分の1程度でしかありません。通常は50%くらいの銘柄がS&P500をアウトパフォームしていることと比較すると、非常にいびつな形になっています。この是正が起こりつつあります。その動きの中で、特に、バリュー銘柄には活躍の機会が広がっていると考えています。
――アライアンス・バーンスタインの「バリュー戦略」の特徴を教えてください。
「アライアンス・バーンスタイン・米国割安株投信」の運用戦略である「レラティブ・バリュー」戦略は、一般的なバリュー戦略である株価の割安度に着目した「ディープ・バリュー」とは一線を画しています。「レラティブ・バリュー」戦略では、株価の割安度だけではなく、企業のビジネスの強さやクオリティなどもしっかり評価したうえで、「優れたビジネスモデルを有し、業績改善の兆しがある企業を発掘し、その上で株価が割安な銘柄」に投資します。株価だけでなく、企業をしっかり見ているところが大きなポイントです。
それは、運用体制にも表れています。「レラティブ・バリュー」戦略を担当するチームは、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」を運用している「ラージ・キャップ・グロース」戦略を担当するチームと同じです。同じアナリスト、同じクオンツなどのリサーチチームのサポートを受けて運用しています。
ポートフォリオの構築にあたって、1200銘柄以上の投資ユニバースから、株価の割安度などからクオンツ分析によって、投資対象候補を300銘柄程度に絞り、そこから個々の企業のファンダメンタル分析によって確信度の高い銘柄をピックアップして60~90銘柄のポートフォリオに落とし込んでいきます。この間、ポートフォリオ・マネージャーとアナリストは継続的に協働します。このような規律あるポートフォリオ構築は、アライアンス・バーンスタインの運用を支えるバックボーンとして、成長株投資にも割安株投資にも共通のものです。