【大相撲】強豪校の弟が「モチベーション」の17歳&サッカーから転向した18歳 雷部屋から大分の高校生2人が新弟子検査
◆大相撲九州場所新弟子検査(1日) 大相撲九州場所(10日初日)の新弟子検査が1日、福岡市内で行われ、受検した9人が身長167センチ以上、体重67キロ以上の体格基準を満たした。内臓検査の結果を待ち、初日に合格者を発表。外国人力士2人は興業ビザ所得の翌場所以降に初土俵の予定。 ■発生率0.01%の大技【動画】 雷部屋からは師匠の雷親方(元小結垣添)=大分県宇佐市出身=と同じ大分県の高校生2人、永松知恩(17)=宇佐市出身、183センチ、104キロ=と荒木颯太(18)=大分市出身、186センチ、90キロ=が受検した。 師匠の宇佐産業科学高の後輩でもある永松は高家(たけい)小3年から相撲を始めた。「弟と母が遊びに行くと言って、近くの運動場に行くのかなと思ってついて行ったら、相撲の道場でした。これがきっかけです」。今年3月の全国高校選抜大会の体重別100キロ級で3位。就職するつもりだったが、中学校が母親と同じという師匠の勧めで入門を決めた。本来は左四つだが「プロでは大きい相手が増えるので」と押しを磨いていく。 気になる存在は、相撲に導くきっかけをつくった弟の慧悟だ。弟は今春、強豪の埼玉栄高に入学。「自分よりも体が大きいんですよ。弟の存在がモチベーション。あいつが気持ちを上げてくれる夢は兄弟横綱」と笑みを見せた。 楊志館高の荒木は大在中でサッカーをやっていたところで関係者から相撲を勧められた。相撲とはどういうものかと中学で競技を見るうちに魅力を感じ、楊志館高で稽古もするようになって、高校から相撲を始め、得意の右四つを磨いて九州大会にも出場した。師匠と交友がある教諭の勧めで雷部屋へ。「相撲を続けたかった。師匠の最高位小結を超えたい」と誓った。 2人は大分県内の大会で対戦経験があり、よく知っていた。永松は「荒木が入門したのを聞いてびっくりした。でも知っている人が同じ部屋にいるのはありがたい」と感謝。一方で荒木は「県の準決勝でよく邪魔をされましたからね」と強烈に意識する。それでも「一緒に頑張りたい」と誓う2人。「非常に優しい」(永松)「真っすぐで真面目」(荒木)という師匠の下でたくましく育っていく。(林 原弘)
西日本スポーツ