360度カメラでみる「ダグラス DC-3」の操縦席 変わらない装置と最新計器
360度カメラでみる「ダグラス DC-3」の操縦席 変わらない装置と最新計器 撮影:柳曽文隆 音楽:LIKALIFE THEPAGE大阪
これがDC-3の操縦室だ──。製造から77年を記念し、世界を一周する「ワールドツアー」の一環で、現在、神戸上空などを飛行中の「ダグラス DC-3」。19日に大阪や神戸の上空を飛行したことを伝えたが、取材時に同機の操縦席と客室を天球カメラで撮影した。
関係者によると、DC-3は1935年に初飛行。全世界で1万6000機以上製造されたとされ、現在、世界の空を飛んでいるのは約150機だという。今回、神戸に来ているのはその中の1機で、スイスの時計メーカー「ブライトリング」が維持・保存を支援する「ブライトリング DC-3」だ。 19日に取材搭乗者の説明などを担当した航空ジャーナリストの中村浩美さんによると、同機は1940年から「77年」にわたり飛んでいるもので、操縦室はコントロール装置やレバーなどは当時のままだが、計器飛行できるよう計器類は近代化されるなど、航空電子機器がアップグレードされている。
機体は製造当時からすれば珍しい全金属製。胴体が太く、客室は3列座席配置が可能となっている。主車輪は半引き込み式で尾輪式のため、地上ではお尻の下がった斜めの姿勢に。そのため、乗車から座席までは、ちょっとした坂をのぼる感じとなっている。
今回、搭乗すると座席は14席だった。本来、座席は2列×2列で30席まで用意できるが、中村さんは「今回はワールドツアーで長距離飛行に備え、補助燃料タンクを積み込む予定があり、座席を取り外してます」と説明した。
このワールドツアーは3月9日にスイスを出発し、4月末に日本に入り熊本県へ。21日は午前中に2回、神戸や大阪の上空を飛行する予定。26、27両日は福島県を飛行。6月3、4両日は千葉県で行われる「レッドブル・エアレース千葉 2017」に登場するそうだ。