誰もが自分らしく働ける!ジェンダー平等を宣言している企業
多様な働き方が推進されている一方、世界経済フォーラムが発表した2023年の日本のジェンダーギャップ指数は、世界146カ国中125位と、過去最低の順位となりました。実際に、キャリアを積み重ねていく上でジェンダーギャップを感じる人も少なくないはず。 今回はジェンダー平等を宣言していて、誰もが働きやすい制度や環境が整っている企業をピックアップ。性別を問わずに自分らしく仕事ができて、均等な機会を得られる働き方に注目してみて。
株式会社ツムラ
「自然と健康を科学する」を経営理念に掲げる株式会社ツムラでは、漢方製剤の製造と販売を行っています。女性サポートやジェンダー平等に関しては、『“Tsumura Diversity&Inclusion Culture”の醸成で未来を拓く』と打ち出し、女性管理職比率や育児休業取得率、育休平均取得期間にそれぞれジェンダー別に目標値を設定。 社内の女性管理職比率は2023年時点で8.4%であり、26年には12.5%への引き上げを目標に設定。そのほかにも、男性の育児休業取得率も23年の65%から25年には100%にすることなどを掲げます。女性社員がより活躍できる環境を整備し、多様な人財の能力発揮につなげたいと考えます。 漢方を扱うツムラだからこそ、女性特有の健康課題に対する知識向上のための全管理職対象にe-learningを実施することも。2023年には、35歳未満を対象とした子宮頸がんの原因となるHPV検査も、無料での受診を可能にしました(5年に一回の実施)。 創業130年の歴史をもつツムラが行っている活動や制度、福利厚生をご紹介します。
ユニリーバ・ジャパン
ユニリーバは、エクイティ、ダイバーシティ&インクルージョンを重要なビジネス戦略の一つとし、社員一人ひとりが「Be Yourself(自分らしく)」あることを大切にしています。なかでも、女性の機会を広げ、ジェンダー平等を推進することは、優先課題の一つだと考えています。 そのため、2010年に「2020年までに世界全体で管理職のジェンダーバランスを改善する」ことを目標に掲げ、世界全体で女性管理職比率が51%に、日本でも役員における女性比率が50%(社長を含む)、管理職における女性比率が44.8%となっています。 しかし、女性を優遇するアファーマティブアクションは一切行っておらず、「女性を」サポートするのではなく、「誰もが」自分らしくいきいきと働き、自分らしくキャリアを築き、幸せな人生を送れるようサポートすることが、ユニリーバの基本方針です。ここでは、誰もが働きやすい制度・環境をいくつかピックアップ。 ▼LUX BRAVE VISION 2030(日本) ラックスは、2030年までに、すべての女性がなりたい自分への一歩を踏み出す勇気に溢れた社会の実現を目指します。その第一歩として、2020年には採用で無意識に生じる性別への先入観に着目。ユニリーバ・ジャパンのすべての採用選考の履歴書から、性別欄、顔写真、ファーストネームをなくしました。その動きを社会にも広めています。 さらに、2023年春からは、人々が本来の自分を表現した髪型・髪色を楽しみながら社会生活が送れるように、髪に関する偏見に気づきをあたえ、ヘアオートノミー<髪の自己決定権>を促進するブランドスローガン「#BeHairself私の髪は、私が決める。」を掲げることを発表しました。今後さまざまな活動を行っていきます。 ▼#UNSTEREOTYPE ステレオタイプや社会規範は、人々が自分らしく生きることを阻む、目に見えない壁になりえることから、2016年以降、あらゆるステレオタイプをなくしていく「#UNSTEREOTYPE」を開始。 例として、パーソナルケアブランドの「ダヴ」では、日本を含む全世界で、広告で一切画像加工をせず、ありのままの女性の美しさを伝えています。また、無意識のステレオタイプやバイアスに気づき、無くしていくためのワークショップなどを、社内外に提供しています。