生理だから…諦めてしまう世界の女性たちを「吸水ショーツ」で救いたい たった1枚のショーツがもたらす大きな変化
■国内で先駆けの女性開発者、きっかけはアメリカでの出会い 「吸水ショーツ」が日本ではほとんど認知されていなかった5年前、いち早く開発に取り組んだのが、Be-AJapanのCEO高橋くみさん(50)だ。 高橋さんは、2016年にアメリカで「ピリオドショーツ(生理ショーツ)」に出会い、ショーツ自体が経血を吸収するというコンセプトに衝撃を受けた。 さっそく商品を購入し実際に使用してみたところ、経血が漏れてしまったという。 高橋くみさん 「コンセプトには感動しました。でも、実際に使用してみると、 簡単に経血が漏れてしまう。 アメリカの場合、タンポンやピルの使用率が高いため、 吸水ショーツは他のアイテムと併用する補助的役割のものが多かった。 色々なメーカーのものを試しましたが、単体で使うことを想定していないと 感じました。 であれば、タンポンやピルの使用率が低い日本の女性のために、 より吸水力の高いものを自分たちで作ろう!と決意しました。」 ■一筋縄ではいかない国内開発…しかし集まった支援金は1億円! しかし、開発は一筋縄ではいかなかった。 パートナーとなる工場を20社ほどあたったが断られ続けた。 当時日本では吸水ショーツに対する抵抗感が大きく、「消費者に受け入れられないのでは?」という懸念から二の足を踏む会社がほとんどだったという。 協力してくれる工場をなんとかみつけ、約2年半かかって理想に近い商品を完成させた。 その後、クラウドファンディングでの資金調達を募ったところ、開発の苦労とは裏腹になんと1億円以上が集まった。 高橋さんが開発した吸水ショーツは、高度な吸水ショーツの縫製技術などが評価され、その技術が国連工業開発機構(UNIDO)に認められている。 2020年の販売開始以降、これまでに18万枚を売り上げた。 高橋くみさん 「女性たちの生理に関する悩み、そして吸水ショーツへの期待は 想像以上に大きかった。 強い使命感を感じました。」