世界王者・武居由樹、右肩関節唇損傷でV2戦延期を発表 1.24井上尚弥戦前座「申し訳ないです」
大橋ジムが会見
ボクシングの大橋ジムは18日、神奈川・横浜市内のジムで会見し、所属するWBO世界バンタム級王者・武居由樹が怪我で次戦を延期することを発表した。1月24日に東京・有明アリーナで同級10位ユッタポン・トンデイ(タイ)と2度目の防衛戦を予定していた。 【画像】食らった相手はマウスピース吐き出し悶絶…武居由樹のボディーが着弾した決定的瞬間 武居は大橋秀行会長、八重樫東トレーナーと会見。大橋会長は「右肩関節唇損傷で武居の試合が延期になりました。このような形になり、プロモーターとして全て自分の責任です」と説明した。「グッドマンもそうですが、試合に勝ちにいくために、強くなるか怪我をするかギリギリの練習をしている。選手の気持ちもわかります」とした上で「相手にも伝えています。試合時期は未定です」とした。 5日の公開練習前から痛めており、武居は出場を志願。しかし、今週になってドクターストップとなった。全治は4週間。大橋会長は「左手だけでもやるという強い意思があったけど、できないので延期の決断をした。ファンの皆様に心より深くお詫び申し上げます」と説明。手術するギリギリのところだったが、回復が遅れる懸念から回避。ユッタポンとの対戦の方向で調整していく。 右腕を吊った状態の武居は「自分の怪我で延期になりました。相手、サポートしてくださった方、ファンの方に申し訳ないです」と沈痛の面持ち。「試合のために準備をして、こういう怪我をして皆さんに申し訳ないし、自分が悔しい。試合をしたかった。激痛で動かせなくなった。何分か置いたけど動かせない。申し訳ございません。強くなって戻ってきます」と誓った。靭帯が剥離しており、試合後に断裂する可能性もあったという。 八重樫トレーナーは「今年もその前も連戦続きで激戦。勤続疲労みたいなものがあり、その前も怪我があって肩に来た。それで診断された。先端の腱が剥がれかかっている。自分もした怪我です。ただ、(サウスポーの)武居は前側の手なので(ジャブで)ボクシングをつくっていけない。いろんな治療、麻酔とかやれることを全部やった。ただ、動かせない」と状況を説明した。 武居は那須川天心(帝拳)との将来的な対戦が期待されたが、大橋会長は「そういうことで注目されるから中止を選んだ。無理に出ても負けたし、いい試合ができないと思う。まだ(那須川戦の)具体的な計画はない」と強調。武居は「今は治して復帰することしか考えていない。そこ(那須川戦)は言う資格はない」と話すにとどめた。 興行のメインイベントでは、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が4団体防衛戦で挑戦者のWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)と対戦。当初は今月24日に有明アリーナ開催を予定していたが、グッドマンの負傷で1か月先に延期に。武居はセミファイナルに組まれていた。 大橋会長は「今回の流れを受けて、何があるかわからない。(井上戦のために)リザーブ選手の世界ランカーを入れるのを調整しています。スーパーバンタム級の世界ランカーです。2人くらいにあたっています」と武居戦の穴埋めを検討しているという。武居は5月の東京D興行でジェイソン・マロニー(豪州)から王座奪取し、9月の比嘉大吾(志成)戦で初防衛に成功していた。
THE ANSWER編集部