レッドブル代表はRBとの協力疑惑は避けられないと認めるも、リカルドの最速ラップ記録は戦略に関係ないと主張
レッドブルF1のチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、F1第18戦シンガポールGPの終わりにダニエル・リカルド(RB)がファステストラップを記録した後、レッドブルとその姉妹チームであるRBが共謀していたとの疑惑を否定した。 【写真】2024年F1第18戦シンガポールGP レース後のダニエル・リカルド(RB) レース終盤にリカルドがファステストラップを記録したことにより、ランド・ノリス(マクラーレン)は最終的に追加のチャンピオンシップポイントを奪われたことになり、この動きの背後にある戦略的な意図について疑問が浮上した。リカルドはレースの最後から2周目にピットインし、ソフトタイヤを装着してファステストラップを記録した。しかし、リカルドはトップ10圏外だったため追加の1ポイントを獲得できず、実質的には、ノリスとマクラーレンがボーナスポイントを獲得するのを阻止するにとどまった。 この動きは、35歳のベテランF1ドライバーであるリカルドにとって最後のF1レースとなるかもしれないなかで、レッドブル・レーシングが彼に捧げた相応しい賛辞だと多くの人々が信じていたが、マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは、レッドブルのふたつのチームの間にスポーツマンシップに反する共謀関係があったとの見方をした。 「あれは素晴らしいA/Bチームスポーツだったが、許されるとは思わなかった……」と、ブラウンは『SiriusXM』に語った。 「でも、これは初めて見たことではないし、おそらく最後でもないだろう」 ブラウンのコメントに対してホーナーは、マクラーレンを不利にすることを目的とした広範な戦術ゲームにおいて、リカルドが駒として利用されたというほのめかしを否定した。 「レーシング・ブルズ(RB)はレースの最後にピットストップを行ってファステストラップを記録した。それ以上のことは何もない」 ホーナーは、リカルドのレース終盤のピットストップは標準的な戦術的選択であり、レッドブルとその姉妹チームを含むチーム全体の戦略とは関係がないと指摘し、決断の正当性を擁護した。だがホーナーの説明にもかかわらず、ブラウンは、特にチャンピオンシップ争いが激化している状況において、レッドブルの2チーム体制の影響について懸念を表明し続けている。 両チームを同じオーナーが所有している状況にあることから、ホーナーはそれには当然監視が伴うことを認めた。 「同じオーナーが所有している以上、常にそうした疑問が持ち上がるのは避けられない」 「しかし……覚えておいてほしいのは、彼(リカルド)はファステストラップによってボーナスを支払われるということだ」 日曜日のレースから数時間後、ホーナーとブラウンは同じ長時間のフライトでイギリスに帰国することになり、ふたりはその日の出来事について話し合う機会を得た。そしてブラウンによると、終わりよければすべてよしとなったようだ。ブラウンはソーシャルメディアに、ホーナーと彼がお揃いのパジャマ姿で、関係を修復した写真を投稿し、「帰国の飛行機のなかでF1に平和が戻った(必要なときにNetflixはどこにいるのか!)が、戦いはコース上で続いていくだろう。なんて素晴らしいスポーツだろうか!」と書いた。 [オートスポーツweb 2024年09月24日]