名前の由来は「ボブ」カット、時速約50キロで走り、泳ぎや木登りも得意なネコとは
繁殖
ほかのオオヤマネコと同様、ボブキャットは単独で行動し、縄張りを持つ。2月から3月にかけて交尾し、通常、4月から5月にかけて子どもが生まれる。 メスは洞窟や穴の開いた切り株など、目立たない巣で子育てを行う。通常、1~6匹の子どもが生まれ、子どもたちは生後9~12カ月を母親と過ごし、狩りの仕方や身を守る方法を学んでから独り立ちする。
脅威
ボブキャットは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで低危険種に分類されている。しかし、生息地の破壊や分断など、ボブキャットの領域を侵害する人間の活動によって脅威にさらされている。 ボブキャットの年間生存率は1997年の時点で約84%だったが、2003年には28%まで落ち込んだ。2000年代初頭、免疫系を妨害し、遺伝子の変化を引き起こす新しいタイプのネズミ駆除剤が導入されたためだ。この脅威に対処するため、ペレット状のネズミ駆除剤の販売が全米で禁止され、カリフォルニア州ではボブキャットなどに最も有害なネズミ駆除剤も禁止された。 また、ボブキャットはその特徴的な柔らかい毛皮を目当てに、ハンターたちに捕獲されるリスクにもさらされている。ボブキャットの毛皮は中国やロシアで需要が高く、2013年には6万5000頭分の毛皮が輸出された。米国の多くの州では、ボブキャットは保護されており、許可証がなければ狩猟できない。
ナショナル ジオグラフィック 日本版編集部