【闘病】肩こり・運動不足だと思っていた不調が複数の「膠原病」の症状だった…《難病》
治療とステロイドによる副作用
編集部: 病気が判明した時、どのような心境でしたか? Kyuさん: 安心したというと変ですが、正直なところホッとしました。「やっぱり病気だったのだな」と。家族はショックが大きかったようです。見た目は普通だったこともあり、長期の入院ということに子どもも驚いていました。 とても病人には見えないので、職場でもかなり驚かれました。それまでは家族に症状を訴えても「気の持ちよう」「みんな疲れてる」「甘えだ」などと言われていたのに、診断がついたとたん、いきなり優しくされて戸惑いました。 編集部: 医師から、どのように治療を進めると説明されましたか? Kyuさん: 入院して追加的に検査をおこなって確定診断し、そこからはプレドニンなどのステロイドの投薬治療を行うと言われました。 編集部: 入院生活はどのように過ごしていましたか? Kyuさん: 特に上半身に痛みやこわばりが出たので、ひたすら散歩していました。散歩していないと歩けなくなってしまうのではないかと怖かったので。 また、長期入院のためポケットWi-Fiを契約してパソコンを持ち込んだのですが、電波が拾えずに全然使えなかったのを覚えています。 編集部: 二度の入院を経験されたそうですね。 Kyuさん: はい。一度症状は落ち着いたのですが、2021年5月に再燃があり、2回目の入院となりました。その時は、心膜炎、胸膜炎からの呼吸困難で、10日ほど絶対安静でした。しばらくは、ベッドの上からまったく動けませんでしたね。 やがて病状が落ち着いて、動けるようになりましたが、コロナ禍で面会禁止だったため、退屈に感じることが多かったです。ただそこはWi-Fiがつながるのが唯一の救いでした。 編集部: 治療による副作用はありましたか? Kyuさん: ステロイドの副作用でも筋力・体力の低下、不眠、「頭がボーッとする」、頻尿、免疫力低下などがありました。見た目にも、ムーンフェイスや野牛肩(やぎゅうかた/肩に脂肪が蓄積する)もあります。 女性としては、やはり気になるところでした。日常生活では、筋力や体力の低下が一番きつかったです。徐々に、日常生活ができるまでには戻りましたが、数年かかりましたね。現在も、以前ほどには戻っていません。 編集部: 治療中の心の支えとなったものは、何でしたか? Kyuさん: 家族の存在はありがたかったです。週に一度、当時小学校5年生だった息子を、母親が連れて会いに来てくれたことが励みになりました(一度目の入院時)。また、友人たちがお見舞いに来てくれたのも嬉しかったですね。 直近の入院では、コロナ禍のためお見舞いも禁止され、スマホでのやり取りだけだったこともあり、心細い時もありました。 家族とはLINEでマメに連絡をとっていたのですが、やはり直接会えるのに勝るものはないですね。高校生になった反抗期の息子は、口うるさい母親がいなくて自由にやっていたみたいです(笑)。 編集部: もし昔の自分に声をかけるとしたら、どんな助言をしますか? Kyuさん: 「休息は大事。気づかぬうちに無理をしているよ。頼るのは悪いことじゃないし、自分のキャパを見極めて、甘え上手に(なって)ね」と言います。