【温暖化であえぐ野菜】形も崩れ、光合成の気孔自らふさぎ、産地リレーもままならず いっぽう暑いほど安く買えるのが「道の駅⁉」
産地リレーができなくなる
暑ければこんなデメリットも。日本列島は北と南で温度差があるので「産地リレー」が普段できています。夏は涼しい北海道とか高原で作りましょう。冬は南方や太平洋側など温かいところで作りましょう。この産地リレーが天候不順で全然上手にできなくなるというのです。 例えばレタスの卸売価格。暖かくて取れないはずの時期に、いつもより暖かくたくさん取れたので、値段が下がった場合。逆に、先に取れすぎて、本来あるはずの時期になくなって値段が上がる。 今、値段が落ち着いてきているのは、この後夏物が出てくるのが早めに出てきているからかも知れない。この後また値上がりするかもしれないということです。
これから野菜は基本的に値上がり傾向か
農水省はホームページで卸売価格を出しています。細かい数字ですが、ちゃんと見ると今が買い時とか、例年より安いのはどんな野菜か、とか見られるサイトです。 「フレッシュマーケットアオイ」の内田社長に聞きますと、梅雨入りが遅れたことで、7月前半は値段が落ち着いていたが、これからは基本的に上がっていくのではないかなということです。
暑すぎることで激安になる場所は「道の駅」
いっぽう「暑いほど安くなる」場所があるといいます。それは道の駅でいま大盛況だそうです。日本は規格が厳しいため、市場を通してスーパーに並ぶのは綺麗なもの。この価値観がなかなか日本では変わらないため、暑ければ暑いほど規格外のものが増える。 それが道の駅や直売所で売られます。規格を通さないものも置けますので、いつもより量が多く、規格が通らないものが並んでいるんです。大阪府羽曳野市の「しらとりの郷」には、きゅうりが3~4本で100円だったり、ナス2本で100円~130円だったり、ピーマン5~6個で100円だったり、安い商品が並んでいました。 でもよく考えると「形が悪いものもスーパーに置いてほしい!」ですよね。話を聞いた専門家の皆さんは、「農家を守らないと、結局は値段が高くなるんです」と話していました。