2024年の天候まとめ(速報) 日本・世界ともに統計史上1位の高温
気象庁は2024年の天候について、11月までの状況をもとに速報としてまとめた。日本や世界の年平均気温は、これまでの1位の記録(2023年)を大きく上回り、統計開始以降最も高い値となる見込み。
2024年は、全国的に気温の高い状態が続いた。日本の年平均気温偏差は+1.64℃(1~11月の期間から算出した速報値)で、統計を開始した1898年以降、これまで最も高い値だった2023年の+1.29℃を大きく上回り、最も高い値となる見込み。 特に、東・西日本と沖縄・奄美で記録的な高温となり、夏・秋の2季節連続で季節平均気温が1位(タイ記録含む)の高温となった。また、全国153の気象台等のうち、夏は80地点(21地点のタイ記録含む)、秋は120地点(4地点のタイ記録含む)で、各季節の平均気温が歴代1位の高温となった。
2024年の日本近海の年平均海面水温の平年差は、+1.46℃(1~11月の期間から算出した速報値)で、統計を開始した1908年以降、これまで最も高い値だった2023年の+1.10℃を大きく上回り、最も高い値となる見込み。また、年降水量は、東日本の太平洋側と沖縄・奄美でかなり多く、春と夏に降水量がかなり多かった東海は1946年の統計開始以降、年降水量が1位の多雨となった。
2024年の世界の年平均気温偏差は+0.62℃(1~11月の期間から算出した速報値)で、統計を開始した1891年以降、これまで最も高い値だった2023年の+0.54℃を大きく上回り、最も高い値となる見込み。 世界各地で異常高温が発生し、各国の月平均気温や季節平均気温の記録更新が伝えられた。また、中国南部~東南アジアの台風(7、9~10月)、スペイン東部の大雨(10月)、米国南東部のハリケーン(9月)など、世界各地で気象災害が発生した。