観葉植物は寒がり。11月に入ったら冬越し準備を始めましょう
観葉植物の多くは熱帯から亜熱帯が原産地。室内での栽培とはいえ、冬の低温や乾燥で株が傷まないよう十分な対策が必要です。11月に入ったら、冬越し準備を始めましょう。熱帯植物栽培家の杉山拓巳さんに教えていただきました。『趣味の園芸』11月号掲載「インドア栽培 AtoZ」第8回より、一部抜粋してお届けします。 おすすめの人気観葉植物37種類
温度と湿度を維持して冬も生育させよう
冬に過ごす室内は何℃ぐらいでしょうか。環境省が推奨する冬期の室温は20℃。それより低くなると、だんだんと寒さを感じ、15℃程度になると、多くの人が暖房が欲しいと思うはず。 観葉植物のほとんども、冬越しの目安となる温度は15℃。室内の最低温度を15℃以上に保つと、冬の間も生育が続き、健全な状態で春の生育期を迎えられます。最低温度が15℃を切ると、生育が停滞。さらに12℃を切ると、生育を停止する種類が多くなります。 戸外では、11月に入ると1日の平均気温が15℃を下回ります。比較的寒さに強い種類も11月上旬~3月下旬は室内の明るい場所で育てます。暖房設備も使って、人が快適に過ごせる温度帯にすれば、観葉植物も生育を続けます。 問題は、暖房を切って就寝中の明け方の冷え込み。あの手この手で冬越し対策を行います。ポイントは根の保温。低温によって根は活動が弱り、傷みやすいため、鉢全体を覆うなどして温度の維持に努めます。もう一つは、暖房などで冬の室内は乾燥しやすく、葉を傷めることがあります。湿度の維持にも努めます。11月号で対策方法を詳しく紹介します。 ●連載「インドア栽培 AtoZ」 気軽に植物を暮らしに取り込もうと、室内で植物を育てたいという園芸ファンが多くなりました。熱帯植物栽培家の杉山拓巳さんが、さまざまな植物を室内で育てるためのテクニックを毎月紹介します。 杉山拓巳(すぎやま・たくみ) 熱帯植物栽培家 愛知県で熱帯植物の生産を行う。ビカクシダをはじめ、ティランジアやアンスリウム、ホヤなどに造詣が深く、育種も手がける。SNSで栽培に関する情報を発信中。著書に『観葉植物 パーフェクトブック』『12か月栽培ナビNEO ビカクシダ』(NHK出版)など。 『趣味の園芸』2024年11月号 インドア栽培 AtoZ「観葉植物は寒がり 冬越し準備は、今すぐ!」より