女子バスケ“残り15.2秒の奇跡”はなぜ起きたのか…強豪ベルギーを1点差で破り悲願の初4強!
追い詰められたベルギーは残された15.2秒で、再逆転の望みを託して総攻撃を仕掛けてきた。しかし、日本の粘り強いディフェンスの前に攻めあぐね、何とか放ったシュートがリングに嫌われた直後に試合終了を告げるブザーが鳴った。 もっとも、コートサイドで一緒になって戦っていたからか。日本に長く在住し、日本語も堪能なホーバス・ヘッドコーチは「ディフェンスとリバウンドを徹底しろ、と指示を出したら、試合が終わっていたよ」と照れくさそうに笑った。 「選手たちが最高の表情を浮かべていた。これまでにもアジアカップなどで優勝したが、そのときより10倍以上も素晴らしい思いだ。日本が小さなチームだとみんながわかっている。でも、それは問題にはならない。小さくても世界を相手に勝つチャンスはたくさんある。今日のようなゲームがあるからこそ、この仕事は楽しいんだ」 未知の世界に通じる扉をこじ開けても、誰一人として満足していない。勝てば銀メダル以上が確定する新たな戦いへ。ヒロインの林がチーム全員の思いを代弁した。 「どんなことがあってもみんなと一緒に粘って、粘って戦い抜いて絶対に勝ちます」 予選ラウンド初戦で逆転勝ちをもぎ取ったフランスと、再び顔を合わせる準決勝は6日午後8時に、再びさいたまスーパーアリーナで歴史的なティップオフを迎える。