優しいと思っていた夫は「ソフトモラハラ」だった。「私がダメだから。もっと頑張らなきゃ」知らぬ間に、自己肯定感が奪われる【5つの洗脳術】
夫がモラハラだと気づかずに、いつの間にかコントロールされていた
『夫は暴力を振るったり、怒鳴ったりするわけではなかったので、夫が文句を言うのは私の家事能力がないせいだと信じていました。でも夫に毎日至らない点を指摘されるので、夫が帰宅した時のドアの音を聞くだけで動悸が激しくなっていきました。 「私が悪いんだ」「もっと頑張らなきゃ」と、いつの間にか自分を責めるようになっていたのです。 私は自分に自信が持てなくなり、どんな小さなことでも夫に確認するようになっていました。料理を作る前に、「これでいい?」と聞いたり、友達と出かける時も「大丈夫かな?」と夫の顔色をうかがうようになっていました。 夫はその度に「君がちゃんとしていれば、何も問題ないよ」「ただ、もっとしっかりしてくれたら助かるんだ」と、優しげな言葉でいうのです。その言葉が私をコントロールしていたのです。』 ソフトモラハラだと安心していても徐々に洗脳されてしまいます。意識をしていなくても、いつの間にか相手にコントロールされていくのが洗脳です。 1. 穏やかな言葉の裏にある批判 ソフトモラハラは、優しさやアドバイスの形を取るため、被害者は「自分のため」と思い込みます。これが繰り返されると、被害者は「もっと自分が改善すべき」と信じ、相手の支配を無意識に受け入れてしまいます。 2. 自己否定感の植え付け 加害者の指摘は一見些細ですが、繰り返されるうちに被害者は「自分が悪い」と感じるようになり、自己肯定感が低下します。これが洗脳の第一歩となります。 3. 少しずつ進行する変化 ソフトモラハラは、小さな要求や批判が徐々に積み重なるため、被害者は自分が支配されていることに気づきにくくなります。気づいた時には、相手の言動が「当然」と感じるようになっています。 4. 依存関係の構築 加害者は、優しさと批判を織り交ぜて、被害者に「もっと頑張れば認めてもらえる」と思わせます。被害者は加害者の評価や愛情に依存し、相手に従うことが当たり前になっていきます。 5. 外部の視点を得にくい ソフトモラハラは外から見ると問題なく見えるため、被害者が相談をしても理解されにくいことが多く、孤立しやすくなります。その結果、自分の判断を信じられなくなり、相手の言動に完全に支配されてしまいます。 ソフトモラハラは穏やかな形で相手を洗脳し、自己肯定感を奪っていくのです。 本記事では、一見モラハラとはとらえずらお「ソフトモラハラ」にについてご説明しました。 つづきの【後編】では、ソフトモラハラは優しいふりをして、妻に罰を与えるのは当たり前? いつの間にか自己肯定案が下がり洗脳されていく仕組みとは?・・・ についてお届けします。
モラハラ/HSP専門カウンセラー 麻野祐香