ホーバークラフト船内で大分の魅力を伝える映像制作にJAL客室乗務員が参画
全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。 【画像】ワークショップ風景 今回お話を聞いたのは、大分でホーバークラフト船内の映像製作に携わるJALふるさとアンバサダーの花島良子さん。 ――取り組みについて教えてください。 こんにちは。JALふるさとアンバサダー大分県担当の花島です。 大分県といえば温泉の源泉数・湧出量ともに日本一を誇るおんせん県ですが、広大な山々の広がる久住高原や由布岳などの豊かな自然を堪能でき、全国屈指の好漁場である豊後水道から採れる新鮮な魚介類など美味しい食にも恵まれた魅力が満載の県です。 そんな魅力ある大分県の地域活性化を願い、立命館アジア太平洋大学の学生さんと行なう地域課題解決型学習プログラム「New Tourism Hub」という取り組みに現在JALが参画しています。2024年秋に就航した「ホーバークラフト」の船内で上映する映像制作が今年度のテーマとなり、地域の観光・交通産業に従事する企業さまから観光課題への取り組みについて学び、約7か月間を通して魅力ある観光素材を活用しながら映像化していきます。 今回はその取り組みについてご紹介いたします。 ――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。 現在オリックス不動産さまと協業している「New Tourism Hub」では、学生のメンター役として地域の企業さまとともに学生さんへのアドバイスなどのサポートを行なっています。各チームに参加企業のメンター役が配属されております。 学生さんと一緒に行なうワークショップでは、4つのチームに分かれてテーマごとにアイディア出しなどを行ないます。地域観光課題への取り組みについて学び、その後「現在の地域課題とその解決方法は」などとテーマを決めて意見出しを行ないました。 10月上旬には杉乃井ホテルさまとJALの観光への新たな取り組みについてのセミナーを実施しました。JALは社内ベンチャーチームW-PITの取り組みやJALふるさとアンバサダーが地域で取り組んだ大分県への誘客のためのツアー造成や商品開発などの事例を紹介しました。 その後チーム内で話し合った大分の地域課題に対して新たにできることについてアイディア出しを行ないました。次から次へと斬新なアイディアが生まれ、私自身も大学時代を思い出しワクワクしながら参加しております。 ホーバークラフトにご乗船いただいたお客さまに大分県の新たな魅力を感じていただき、また来たいと思っていただけるような映像を学生と一緒に作っていきたいです。 ――今後の展開・展望について教えてください。 JALふるさとアンバサダーとして3年目の活動に入り、多くの市町村に足を運んできました。大分県といえば温泉がとても有名ですが、移住したからこそ古くからの地域伝統工芸品や地域産の食材など新たな大分県の魅力を発見する機会がたくさんあります。足を運ぶからこそ体感できるまだ知られていない大分ならではのよさを多くの方にお伝えできるような取り組みにつなげていきたいです。 11月下旬にアイディエーションキャンプに参加し、映像案の作成に取り組みました。4チームのアイディアをそれぞれのチームが発表し、審査員により2チームのアイディアが選出されました。どのチームも皆が意見を出し合い、地域の課題やニーズ、ターゲット層を深く追求した素晴らしい内容でした。 私もメンターとしてアイディア出しに参加しましたが、映像で表現するためには「誰に向けて何を伝えるべきか」を明確にし、物事を深堀りして考えることがいかに大切かを学ぶことができました。 次回は実際の映像制作が始まりますのでとても楽しみです。 ――旅行者に向けてメッセージをお願いします。 大分空港から別府市内へは、通常はバスや自家用車で約1時間、大分市内へは約1時間30分です。ホーバークラフトを活用することで大分市内へはこれまでよりも約30分早く到着することができます。 また新しく誕生したターミナル「HOV.OTA(ホボッタ)」もターミナル内は大分の森をイメージした温かみを感じるデザインで訪れた方にワクワク感を感じさせてくれます。 別府湾を通して別府の街並みの景色が見渡せる展望エリアも絶景ポイントですよ。ぜひ足を運んでみてください。 大分でのひと時がさらに楽しいものとなるよう、私もJALふるさとアンバサダーとして魅力あるコンテンツ創出に努めてまいります。
トラベル Watch,編集部