「現場とつくる側の連携が重要」モニタリング会議後、小池都知事が会見(本文2完)
最低限必要な疫学情報の収集は非常に重要
西田:ありがとうございます。今、賀来先生のほうから、疫学の話、ございましたけれども、やはり、いろいろ今後の感染状況を見通していく、または予測していくというような、今後の研究というのも非常に重要になってまいりますけれども、そういうときに、やっぱり最低限必要な疫学情報をしっかりと収集しておくことは、非常に重要だと思いますので、臨床に負荷をかけない範囲で、必要な疫学情報をやはりストックしていくということは非常に重要ですし、あと、この間の東京都の新規感染者数の報告というのは非常に毎日大変な作業をされていると思うんですが、あれは本当に、研究する立場としては非常に正確な、重要な指標でしたので、そういうものが引き続き、ある程度、質が維持されていくということは非常に重要なことではないかというふうに思っております。 上田:1つは、患者さんをどこに、入院させたほうがいいのかどうかとかを決める上で、非常に今の症状がどうなのかっていうことを入れてもらうことが非常に大切なのと、もう1つは今後、東京都としてどう施策を取っていくかというときに、感染原因がなんなのか、感染経路がどこなのかっていうことは、重要かと思います。 あと、患者さんがどこに住まわれているのかっていうことは、患者さんにどこに入院していただくか、どこのホテルに入っていただくか決める上でも非常に重要ですので、その辺はぜひ、国のほうも、入れるままで残してもらったほうが。任意の入力だと、やはり抜けてしまって、またそれを追わなきゃ駄目なので、そういう意味でも、ぜひ残していただけたらと思っています。以上です。
必要な部分が抜けていないか
小池:あと、今、医療の現場、そして研究の現場からのお話でしたけれども、最初、記憶しているのが、このHER-SYSのベースは、最初、300項目ぐらいあって、それをぽちぽちと全部入れていかなくちゃいけないっていうのは、どうなんだっていうような話から始まったと記憶しています。 デジタルの観点から言うと、やはり、マストなものと、それからできれば入れてほしいという、よく通販なんかでECのときに、これは必ず入れてください、ここは入れなくても。でも、教えてくれたらいいなみたいな、そういう分け方をしているものもたくさんあるかと思うんですが、その辺のところを整理していくというのが必要なのではないかと思います。 これ、ビッグデータとして、例えばAIの解析に当たって、AIで解析していくことによって、今後の感染症の、結局どうだったんだっていうことが分かる分析にもなろうかと思いますし、多くの病院の現場で、一生懸命これまで、東京では入れてくれたデータっていうのは、大変貴重なものになっているかと思います。 だから、こういうデジタルの観点から言うと、なんの目的で、何をいったい知りたくて、何をどう活用するのかという、その辺が、もう基本的に、このベースをつくるときの基本中の基本だと思います。それから確か途中で、1回目のワクチン接種がいつだったかっていうのを日にちまで入れないと、カウントそのものが、データそのものがカウントされないというような事態も生じていたかと、このように思います。 急に聞かれて、1回目、何月の何日に打ったかって、聞かれてもなかなか答えられない人は多いと思うんですよね。そういったことを考えて、使い勝手。何日まで知ることが、全体のデータをゼロにしてしまうのかどうかっていう、そういった医療の現場のニーズ、研究の現場のニーズと、そしてデジタルの、システムをつくる人と、ここの連携っていうのが極めて重要になるのではないだろうかと思います。 先ほども私がちょっと、改訂版というか、簡易版というんでしょうか、それを見ましたら、拝見しましたけれども、ちょっとあまりにも大胆に削り過ぎて、現場は助かるでしょうけれども、積み重ねの部分、いや、実際に調整に必要な部分が抜けていないか、ここはまさしく、必要な方に見ていただくことがポイントじゃないかと思います。 というので、上月さんの質問からずいぶん広がりがあったと思いますが、重要な点ではないかと思います。よろしいですか。それではご質問、これで終わらせていただきます。ありがとうございました。 (完)【書き起こし】モニタリング会議後、小池都知事が会見