“焼きそば”もまさかの店内製麺!牛すじ煮込みを絡めた「ぼっかけ焼きそば」、神戸のC級グルメが東京上陸
牛すじ肉とコンニャクを出汁で甘辛く煮た“ぼっかけ”。「すじ」や「すじこん」とも呼ばれる神戸市長田区周辺発祥のご当地グルメだ。 戦後の食糧不足のとき、それまで捨てられていた牛すじを美味しく食べられるようと考案された料理で、ご飯の上に乗せたり、お好み焼きや焼きそば、うどん、ラーメンの具材として使われたりもするようになったらしい。 “ぶっかける”という言葉が由来ともいわれる、神戸庶民グルメの代表格“ぼっかけ”を食べられる店が東京に上陸したという情報をキャッチし、早速足を運んでみた。
目指すは、江戸川区西葛西。東京メトロ東西線西葛西駅の高架下に2024年6月オープンした「長田本庄軒 メトロセンター西葛西店」だ。この店では、職人が目の前で“ぼっかけ”を混ぜて作る「ぼっかけ焼きそば」が食べられる。 ちなみに長田本庄軒が東京に進出するのは今回が2度目。数年前までJR立川駅の構内に店を構えており、個人的にもちょくちょく利用していたのだが、コロナ禍で撤退してしまい、寂しい思いをしたものである。
西葛西駅で電車を降りて高架下のメトロセンター西葛西1番街に向かうと、目当ての店はすぐに見つかった。 通路から吹き抜けになっている店には大きなコの字のカウンターが設えてあり、天板が鉄板になっている。ランチタイムということもあり、すでに複数のお客さんが「ぼっかけ焼きそば」を注文していた。高架下というロケーションも相まって、そばとソースの焼ける香りが否応なく食欲をそそる。
オーダーはもちろん「ぼっかけ焼きそば」だ。食欲全開になっているので大盛りを頼んだ。 職人が手を止めることなく、次々と焼きそばが手際よく作られる……のだが、その間も鉄板の上に置かれた大量のぼっかけが入った中華鍋に目が行ってしまう。大鍋でじっくり大量に作る煮込みにハズレなし。否応なく期待が高まる。
店内で毎日製麺するという自家製麺を炒めて、中華鍋からぼっかけを投入。鉄板の上で焼きそばと手際よく混ぜ合わされる。最後にネギを乗せるか聞かれるのでお願いすると、パラッとネギを振ってくれる。